<歌詞和訳>Velouria – Pixies 曲の解説と意味も
Pixies – Velouria
ピクシーズ – ヴェローリア
アメリカ ボストン出身のオルタナティヴ・ロックバンド ピクシーズの3rdアルバム「Bossanova」(ボサノヴァ) に収録されている曲です。
同アルバムからの最初のシングルとしても、1990年7月にリリースされました。
歌詞の意味と解釈
タイトルの「ヴェローリア」とは、架空の女性の名前ですが、「ヴィクトリア」や「レムリア」が語源になっているそうです。
この曲の歌詞にはレムリア大陸のオカルトめいた研究や伝説が背景にあるらしく、歌詞の中にはレムリアに関連するワードが多く登場します(「キツネザル」や「シャスタ山」など)。
レムリア大陸・・・かつてインド洋(または太平洋)に存在していたとされる仮想の大陸。
とはいえ、それらすべてを理解して歌詞を解読するのは大変そうなので、ピクシーズらしいSFチックなストーリーの詩として、訳しています。
歌詞と和訳
Written by Black Francis
Hold my head
We’ll trampoline
Finally through the roof (finally through the roof)
On to somewhere near
And far in time
頭を上げて
トランポリンしよう
最後は屋根を突き破って
どこか近くの
遠い時間へ
Velouria
Her covering
Traveling career (traveling career)
She can really move
Oh velveteen
ヴェローリア
彼女を覆う
旅という使命
彼女が留まる事はない
ああ、ヴェローリア
My Velouria, my Velouria
Even I’ll adore ya, my Velouria
Even I’ll adore ya, my Velouria
Ah, ah, ah, ah, ah, ah
僕のヴェローリア、
うっとりしてしまう、僕のヴェローリア
うっとりしてしまう、僕のヴェローリア
・adore あがめる、あこがれる、非常に好む
Say to me
Where have you been
Finally through the roof (finally through the roof)
And how does lemur skin
Reflect the sea?
教えてくれ
どこに行ってたの?
最後には屋根を突き破る
そういえば、キツネザルの毛皮は
海に反射するのかい?
・lemur キツネザル
レムリア大陸の語源はキツネザル(レムール)です。それはレムリア大陸の存在が、アフリカのマダガスカル島にしか生息しないとされているキツネザルの化石がインドで発見された事にちなんでいるからです。
We will wade in the shine of the ever
We will wade in the shine of the ever
We will wade in the tides of the summer
Every summer, every summer
Every
My Velouria, my Velouria
僕らは輝きの中を、ずっと歩いていくんだ
僕らは輝きの中を、ずっと歩いていくんだ
僕らは夏に、潮の流れを歩いていくんだ
夏が来るたびに、夏が来るたびに
いつも
僕のヴェローリア、僕のヴェローリア
・wade (ぬかるみや雪の中を)歩く、歩いて渡る、努力して進む
Forever green
I know she’s here
In California (California)
I can see the tears
Of Shasta sheen
ずっと緑をまとい
彼女はここ
カリフォルニアにいる。
僕には輝くシャスタ山の
涙が見える
・Shasta シャスタ、シャスタ山(カリフォルニア州北部にある山。レムリア大陸沈没後に、レムリア人が移り住んだと言われています。また、アメリカ先住民シャスタ族にとって聖なる山とされています)
・sheen 輝き、光沢
My Velouria, my Velouria (V-E-L-O-U-R-I-A)
Even I’ll adore ya, my Velouria (V-E-L-O-U-R-I-A)(×4)
僕のヴェローリア、
うっとりしてしまう、僕のヴェローリア
(V-E-L-O-U-R-I-A)
(V-E-L-O-U-R-I-A)
(V-E-L-O-U-R-I-A)
(V-E-L-O-U-R-I-A)
ヴェ・ロー・リ・ア
ヴェ・ロー・リ・ア
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手抜き(?) のミュージックビデオ
ミュージックビデオは、足場の悪い採石場をメンバーが進む様子がスローモーションになっている、というものです。
これは、23秒の動画を、曲の長さにただ引き伸ばしたものだそうです。
この曲はイギリスのシングルチャートで28位になったものの、イギリスの音楽番組トップ・オブ・ザ・ポップスで演奏するには、当時はミュージックビデオが必要だった為、急遽この適当なビデオが用意されたといいます。
ちなみに、トップ・オブ・ザ・ポップには結局出演しなかったそうです。
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テルミン
浮遊感のある効果音のような音色はテルミンによるものです。
テルミンは、ロシアの物理学者レフ・テルミンによって発明された「手を触れずに演奏する、世界最古の電子楽器」です。
収録アルバム
アルバムジャケットを押すとアマゾンのページへ移動します。
Bossanova(1990年)
ピクシーズの良さを残しつつ音楽性の広がりも見せた3rdアルバム。注目を浴びる中、"最高傑作"を意識し過ぎたのか、いい曲はあるものの、全体としてはやや勢いに欠ける印象の作品です。
Death To The Pixies(1997年)
80年代の4枚のアルバムから代表曲を集めたベストアルバム。2004年に新しいベストアルバムがリリースされていますが、こちらにはライヴ版のベストアルバムが付属しており、ピクシーズの凄さを知るにはこちらの方が適していると思います。
Wave Of Mutilation: Best Of Pixies(2004年)
80年代の4枚のアルバムの代表曲を集めた23曲入りベストアルバムです。