＜歌詞和訳＞Hyperballad – Bjork　曲の解説と意味も

2023-11-242024-01-16Bjork（Björk）歌詞和訳[表現] 詩的／文学的

Björk – Hyperballad
ビョーク – ハイバーバラッド

アイスランド出身のシンガー ビョークの2ndアルバム「Post」(1995年) に収録されている曲です。同アルバムから４枚目のシングルとしてもリリースされました。

ビョークの曲の中ではわかりやすいダイナミックな展開がある曲で人気も高く、2002年のベスト盤「Greatest Hits」収録曲を選ぶファン投票において1位になったそうです。

歌詞の意味と解釈

タイトル「ハイパーバラッド」は印象的な言葉ですが、直訳すると"ハイパーな(超越した)バラッド(バラード)“です。

バラードとは、主に西洋圏で伝承されてきた民謡や歌謡曲を指し、現代では遅いテンポで感傷的なテーマを持つポップソングの事も指します。

「ハイパーバラッド」という言葉は歌詞に登場しませんが、物語性のある歌詞はバラッド的といえ、それを(当時)先進的なブレイクビーツ、エレクトロニックサウンドにのせて歌っている点が"ハイパー"だと言えそうです。

また、歌詞はビョーク自身が見た夢が元になっているそうで、ビョークの発言によれば、交際から３年ほど経ち新鮮味が失われたカップルが抱える問題をイメージしたものだそうです。そして、歌詞に書かれている"習慣"は、2人の関係を持続させる為に「自分の一部分を諦める事」を象徴したものだと語っているそうです（攻撃的な感情を鎮める行為とも、自分が安全でいる幸せを確認する行為ともいえそうです）。

歌詞の中の"習慣"を病的と感じる人もいれば、共感できる人もいるのではないでしょうか（私はどちらかといえば後者ですｗ）

歌詞と和訳

Written by Björk

We live on a mountain right at the top
There’s a beautiful view from the top of the mountain
Every morning I walk towards the edge
And throw little things off
Like car parts, bottles and cutlery
Or whatever I find lying around

私達2人は、山頂で暮らしてる
ここからの眺めはすごくキレイで
毎朝私は崖まで歩いて行って
どうでもいい物を投げ捨てる
車のパーツとか、瓶とか食器とか
そこらにあるものならなんでも

・cutlery　刃物類、ナイフやフォークなどの食卓用金物

It’s become a habit
A way to start the day

そうやって一日を始めるのが
習慣になっていた

・habit　癖、習慣

I go through all this
Before you wake up
So I can feel happier
To be safe up here with you
（×2）

全部済ませておくの
あなたが目覚める前に。
そうするとあなたとここで安心して暮らす事が
幸せに思えるから

It’s early morning
No one is awake
I’m back at my cliff
Still throwing things off
I listen to the sounds they make on their way down
I follow with my eyes till they crash
I imagine what my body would sound like
Slamming against those rocks

朝とても早い時間だから
誰も起きていない
私はあの崖に通っては
何かを投げ続ける
それが落ちていく音に耳を傾け
それが潰れてしまうまで見つめてる
そして私の体が岩肌に叩きつけられたら
どんな音がするのか、想像してみる