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<歌詞和訳>Panic – The Smiths 曲の解説と意味も

2018-12-23Smiths(The Smiths)歌詞和訳[社会] 風刺/抗議

The Smiths – Panic
ザ・スミス – パニック

 

弱者の視点に立った歌詞が若者を中心に熱狂的に支持された、イギリスのロックバンド ザ・スミスの12枚目のシングルとして1986年7月にリリースされた曲です。

オリジナルアルバムには未収録ですが、「The World Won’t Listen」(1987年) など、様々なコンピレーション盤に収録されています。

 

歌詞の意味と解釈

「ディスコを焼き払え、下らない曲ばかり流すDJを吊るし上げろ (絞首刑にしろ) 」という過激なフレーズが物議をかもしたザ・スミスの代表曲です。

ここで歌われているDJとは、ラジオDJを指しているそうです。

1986年のチェルノブイリ原発事故を伝える臨時ニュースの後、いつもどおりのヒット曲を流すラジオDJへの憤りから、この曲が生まれたと言われています。

 

タイトルの「パニック」について、これは「つまらない曲が町中で流れ、耳をふさぎたくなるような状態」をパニックと表現していると思われます。

パニックを文字通りのパニックと捉え、「パニックの時でもヒット曲を流すDJを非難する」という解釈も可能ですが、「つまらない曲のパニック状態」と捉える方がよりヒット曲や大衆に対する(モリッシーらしい) 悪意を感じます。

 

歌詞と和訳

Written by Morrissey & Johnny Marr

Panic on the streets of London
Panic on the streets of Birmingham

I wonder to myself

Could life ever be sane again?
The leeds side-streets that you slip down
I wonder to myself

ロンドンの街中でパニック
バーミンガムの街中でパニック
僕は自分に問いかける

穏やかな暮らしは戻るだろうか?
君が通りがかるリーズの裏通りでも

僕は自分に問いかける

 

Hopes may rise on the Grasmere
But honey pie, you’re not safe here

So you run down
To the safety of the town

But there’s panic on the streets of Carlisle
Dublin, Dundee, Humberside

I wonder to myself

グラスミアあたりなら希望の光もあるかもしれない
だけど可愛い人よ、ここは危険さ
安全な場所へ逃げ込むんだ

だけどカーライルの街中もパニック
ダブリンも、ダンディーも、ハンバーサイドも
僕は自分に問いかける

 

Grasmere グラスミア。イングランド北西部カンブリア州の村。
都市部には耳を塞ぎたくなるような流行の曲が蔓延しているが、田舎なら大丈夫かもしれない、というニュアンス

 

Burn down the disco
Hang the blessed DJ

Because the music that they constantly play
It says nothing to me about my life
Hang the blessed DJ
Because the music they constantly play

ディスコを焼き払え
忌々しいDJを吊るし上げろ
奴らが四六時中流す曲ときたら
僕の人生にはまるで響かない。
忌々しいDJを絞首刑にしろ
罪状は奴らの流す音楽さ

 

blessed 神聖な、幸せな、忌々しい

 

On the Leeds side-streets that you slip down
The provincial towns you jog 'round

Hang the DJ, hang the DJ, hang the DJ

Hang the DJ(×28)

君が通りがかるリーズの裏通りで
君がジョギングをする地方の町で
DJを吊るせ、DJを吊るせ、DJを吊るし上げろ

DJを吊るし上げろ

 

・provincial 地方の、田舎の

 


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収録アルバム

アルバムジャケットを押すとアマゾンのページへ移動します。

The World Won’t Listen (1987年)

コンピレーション「Hatful Of Hollow」(1984年) に続く、スミス中期・後期のシングル+B面を集めたコンピレーション盤。「世界は聴きゃしない」という皮肉と自虐がこもったタイトルも含め、1枚のアルバムとして聴いても統一感があります。

 

Louder Than Bombs(1987年)

アメリカ向けに、全キャリアからシングル+B面曲を中心に集められたコンピレーション盤。曲数が24曲と多く、既発のアルバムと被らない曲もあり、それなりに重宝されていました。ただ、他のコンピ盤と比べて寄せ集め感が強い作品です。

 

The Sound Of The Smiths(2008年)

オリジナルアルバム4枚に対し、コンピレーションはこちらを含め計8枚出ているザ・スミス。こちらは全キャリアから代表曲を網羅した決定盤といえる内容(メンバーの写真がジャケットになるのは初)。さらに、Disc2にはレアなカップリング曲『Jeane』やライヴバージョンなど、コアなファンにも訴える内容となっています。