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<歌詞和訳>Fake Plastic Trees – Radiohead 曲の解説と意味も

2019-06-27Radiohead 歌詞和訳[社会] 風刺/抗議, [表現] 物語仕立て

Radiohead – Fake Plastic Trees
レディオヘッド – フェイク・プラスティック・ツリーズ

 

イギリスのオルタナティヴ・ロックバンド レディオヘッドの2ndアルバム「The Bends」( “潜水病” の意味) に収録されている曲です。

同アルバムの3枚目のシングルとして、1995年5月にリリースされました。

静かな始まりから、徐々にエモーショナルな広がりをみせていく、アコースティック・バラードの名曲です。

 

歌詞の意味と解釈

歌詞には、大量消費社会が生んだ人工の街で暮らす人々の様子が、物悲しく描かれています。

タイトルの「ニセモノのプラスチックの木々」は、”生の感触や自然、人間らしさを失った存在” を象徴するような言葉です。

歌詞にある「ニセモノに囲まれたニセモノの街で暮らす、ニセモノの人たちの、ニセモノの生活」は、ニセモノを当たり前に消費する現代人に対して、警鐘を鳴らしているように聴こえます。

ちなみに、タイトルである「フェイク・プラスティック・トゥリーズ」という言葉は歌詞には登場していません。


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歌詞と和訳

Written by Ed O’Brien, Jonny Greenwood, Colin Greenwood, Thom Yorke & Philip Selway

A green plastic watering can
For a fake Chinese rubber plant
In a fake plastic earth

彼女は緑色のプラスチックのじょうろで
プラスチック製の土に植えた
中国産のゴム製植物に水をやる

 

That she bought from a rubber man
In a town full of rubber plans
To get rid of itself

彼女はそれをゴム人間から買った。
街そのものを取り除く
ゴム計画が進行する街で。

 

get rid of 取り除く、免れる、処分する

 

It wears her out(×4)

そうして彼女は消耗される

 

wear out すり減らす、摩耗させる、疲れさせる

 

She lives with a broken man
A cracked polystyrene man
Who just crumbles and burns

彼女は壊れた男と暮らしている。
ヒビの入ったポリスチレンみたいに
くしゃくしゃになって燃えてしまう男(感情がすぐ乱れる男)と。

 

crumble 崩れる、砕ける

 

He used to do surgery
For girls in the 80s
But gravity always wins

その男は80年代に、
女のコ達に整形手術をしていた。
だけど、やっぱり重力には勝てない

 

surgery 外科手術

 

And it wears him out
It wears him out
It wears him out
It wears…

そうして彼は消耗される
消耗されるんだ

 

She looks like the real thing
She tastes like the real thing
My fake plastic love

彼女は本物に見える
彼女は本物の味がする
プラスチック製のニセモノの恋人

 

But I can’t help the feeling
I could blow through the ceiling
If I just turn and run

だけど頭によぎるんだ
僕が向きを変えて駆け出すだけで
この世界の天井まで吹き飛ばせるんじゃないかって

 

And it wears me out
It wears me out
It wears me out
It wears me out

そして僕も消耗される
消耗されるんだ

 

And if I could be who you wanted
If I could be who you wanted
All the time
All the time

君の望むようになれたら
君の望むようになれたらって、
いつも
いつも思うんだ

 


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言葉の解説

My fake plastic love

この言葉の “Love” を「愛」ととるか「恋人」ととるか悩みました。

“愛” ととると、歌詞の主人公が「プラスチックのニセモノ」だと解釈するのが自然です。

一方 “恋人” ととると、彼女(恋人)が「プラスチックのニセモノ」という事になります。

歌詞に登場する人物で、誰がニセモノで誰がホンモノかは明言されていません。

私は「主人公(ナレーター)のみが本物」で他は皆ニセモノという解釈をして、訳をしました。

ニセモノの植物に水をやる(植物を区別できない)彼女も、本物に見えるけれど、やはりニセモノ(fake plastic)なのだと思います。

また、繰り返される「It wears her out」は、「彼女を疲れさせる」とも訳せますが、人間らしさを失ったニセモノの人間らしく「消耗される」という訳し方をさせていただきました。

結びのフレーズ「If I could be who you wanted」(君の望むものになれたら)について、”君が望むもの”とは、自分達と同じように人間性(生き物らしさ)を失った、人工的で規格化された「フェイク・プラスチック」な人間だと思います。

主人公は、彼女の為にそういう人間になるか、それとも人間らしさを保ったままでいるか、葛藤していると思われます。

 


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In a town full of rubber plans to get rid of itself (=自らを取り除くゴム計画に溢れた街で)

この曲のモデルとなっているのは、ロンドン近郊のカナリー・ワーフという再開発地域だそうです。
港湾産業が衰退し廃墟と化したこのエリアは、1980年代に再開発計画が進められ、多国籍金融企業が大規模なオフィスを建設し、一大金融街へと発展したといいます。

近代的なビル群が、昔ながらの街並みを飲み込んでいく様子を ”rubber plans” と表現したのかもしれません。

Canary Wharf(wikipediaより) https://ja.wikipedia.org/wiki/カナリー・ワーフ

 

収録アルバム

アルバムジャケットを押すとアマゾンのページへ移動します。

The Bends(1995年)

 

2ndアルバム。3本のギターを中心とした、強烈なエモーションと構成美が一体となった内省的ギターロックの大傑作です。

 

Stadium Arcadium(2006年)

 

1st「Pablo Honey」(1993年) から6th「Hail To The Thief」(2003年) までの代表曲を収録したベストアルバム。2枚組(白) と1枚(黒) のものがあります。

 

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