アニメ「リスナーズ」元ネタまとめ(全話分)
アニメ『LISTENERS リスナーズ』の元ネタをまとめています。
(全話やりたいと思っています)
この記事は主に、アニメ本編を見て「元ネタが気になった」「元ネタの音楽を聴いて、世界観に浸りたい」という人向けの記事です。
私はアニメは詳しくないですけど、音楽(洋楽ロック) を聴くのは昔から趣味なので、『リスナーズ』を普通に楽しんでいる人のお役に(少しは) 立てるのではないか、と思います(機材には詳しくありませんが…)。
私自身の勉強と、当サイトの新たなユーザー様層獲得の為に、このような記事を作りました。
感想やストーリーのネタバレは、書かないつもりです(書いてもごくわずか)。
Youtubeにアップされている制作クリエイター陣の談話「Bootleg」もチェックしつつ、記事をまとめています。
全12話分を、この記事を随時更新・追加していく形で、"ジャンクパーツを漁る"がごとく、元ネタをまとめられたら、と思います。
「LISTENERS リスナーズ」とは?(一応)
2020年4月より放送が開始されたアニメで、"ロックへのオマージュ“がふんだんに散りばめられたアニメ作品です。
『カゲロウプロジェクト』のじん氏と、『交響詩篇エウレカセブン』の佐藤大氏らによるプロジェクトとして話題を集めているようです。
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アニメの内容は(4話まで見た時点では)、王道と言える"ボーイ・ミーツ・ガール" と “ロボットで世界を救う" と “自分探し、ここではないどこかへ"というストーリーがミックスされた感じだと思いました。
音楽好きの人は、元ネタやオマージュの方に気がとられるかもしれません。あと、音もすごく凝っています(BGMはもちろん、マシンがぶつかる金属的な音なども)。
各話がオムニバス形式といいますか、「シューゲイザー」の回、「グランジ」の回、というように各話毎にテーマが決まっている感じです。
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元ネタ 主人公たち
ここからは、淡々と元ネタを並べていきます。
※アニメの画像は「リスナーズの公式ホームページ」から引用させていただいております
エコヲ・レック
元ネタ:エフェクターのエコーレック(ECHOREC)。
イタリアのBinson(ビンソン)社が1960年代に生産していたエフェクターです。
イギリスのバンド ピンク・フロイドのメンバーが使用していた事でも知られ、幻想的なディレイを生み出すビンテージエフェクターです。現在は非常に入手困難で、出回っているのはもっぱら再現モデルです。
ちなみにピンク・フロイドは、高いアート性と絶大なセールス(CD・レコードの総売上は2億5000万枚以上) を両立しているモンスターバンドです。
『Echoes』という曲もあり(23分を越える曲) 、2001年にリリースされた初のベストアルバムのタイトルにもなっています。
ミュウ(μ)
元ネタ:ミュージック、またはミューズ(ギリシャ神話の芸術を司る女神。musicの語源)、あるいはミュートからきていると思います。Bootlegを見た感じでは、特定のアーティスト名等ではなさそうです。
【追記】また、μという記号は真空管の3要素「増幅率(μ)=プレート電圧変化率(V)÷バイアス電圧変化率(V)」を指すのでは?というご指摘をいただきましたので、ここに掲載させていただきます。
ありがとうございました。
リバチェスタ
元ネタ:イギリスの都市リバプールとマンチェスター。
リバプールはビートルズが登場した都市として有名で、60年代には"リバプールサウンド“という言葉も生まれました。
マンチェスターはオアシスやザ・スミス、ストーン・ローゼズらの出身地です。90年頃にはレイヴカルチャーとロックが結びついた"マッドチェスター“(mad+manchester) というムーブメントも起こりました。
AC30(エーシーサーティー)
元ネタ:イギリス VOX(ヴォックス) 社のアンプ AC30。
VOX AC30HW2X Hand-Wired フルチューブ ギターアンプ
ビートルズや、クイーンのブライアン・メイが愛用していた事でも有名なアンプです。
必殺技の「トップブースト」はアンプのチャンネルです。
プリント基板を使わないハンドワイアード配線(職人の手による結線)、真空管(エレキギターに最適と言われる)だけを用いたオールチューブ仕様と、とにかくこだわりの一品、のようです。
TRACK01「リヴ・フォーエヴァー」(LIVE FOREVER)
元ネタ:イギリスのロックバンド オアシスの曲『リヴ・フォーエヴァー』。
↓「リヴ・フォーエヴァー」が収録された1stアルバム「Definitely Maybe」(邦題:オアシス)です。
オアシスといえば『ワンダーウォール』や『ドント・ルック・バック・イン・アンガー』が有名ですが、メンバーやファンにとって不動のNo.1は『リヴ・フォーエヴァー』です。
イギリスのラジオ番組が行った「ベスト・オブ・ブリティッシュ」というアンケートではクイーンの『ボヘミアン・ラプソディ』を抑え、見事1位になっています。(NME JAPAN 2018年の記事より)
スエル・レック
元ネタ:音の効果、エコヲ(echo=反響) に対してスウェル(swell=うねり) だと思われます。バイオリンのようにボリュームを調整する効果をオートスウェルと呼び、それを再現するエフェクターも存在しています。
マッギィ
元ネタ:イギリスのインディーレーベル「クリエイション・レコーズ」の代表者アラン・マッギー(Alan MacGee)。
クリエイションはオアシスや、後に登場するマイ・ブラッディ・ヴァレンタインらを輩出しました。
小ネタ集
見覚えのある画像(ミミナシが世界を襲うシーン)
あと、「Dream Theater」という看板も出ていましたが、UKロックのこの回にアメリカのプログレ・メタルバンド「ドリーム・シアター」は違和感あり過ぎなので、無関係だと思います。
セリフ
ミュウ「私は私だから」・・・オアシスの『ホワットエヴァー』の歌詞を思わせます。(whatever の歌詞和訳はコチラ)
全体的に、ミュウのセリフ(性格) は、オアシスの歌詞っぽい雰囲気があります。
スエル「気が変わったら戻っておいで、プレイヤーじゃないあなたのままでいいから」・・・ニルヴァーナ(4話目に登場) の『カム・アズ・ユー・アー』を意識していると思われます。 (Come As You Areの歌詞和訳はコチラ)
エコヲ「ジャンクパーツに囲まれて死ねるなんて本望」・・・ザ・スミスの『ゼア・イズ・ア・ライト』の歌詞「君の隣で死ねるなら、それ以上素敵な死に方は無い」を思わせます(ザ・スミスの歌詞で多分一番有名なフレーズです)。
2話目で二人が車に乗って外の世界に出ているのも、この曲の歌詞を思わせなくもないです「今夜僕を連れ出して」。(There Is A Light Never Goes Out の歌詞和訳はコチラ)
ちょっと考えすぎかもしれませんが。
エコヲ「死にたくない、もっといろんな事がしたかった」・・・『リヴ・フォーエヴァー』の歌詞「Wanna live, I don’t wanna die」に通じるものがあります。(Live Forever の歌詞和訳はコチラ)
TRACK02「半分人間」(HALBER MENSCH)
元ネタ:ドイツのノイズ/エクスペリメンタルバンド アインシュテュルツェンデ・ノイバウテン(以下ノイバウテン)の曲名・アルバムタイトルです。
ちなみにノイバウテンのバンド名は「崩れ落ちる新しき建築物」という意味だそうです。金属を打ち鳴らす"メタルパーカッション"やサンプラーなどを特徴としていて、普通に聴いて「曲」とか「演奏」と思えない代物が多いです。
一部のマニアックなファンがいるようですが、普通にロックを聴いている私のような者には守備範囲外の音楽です。
とはいえCDを探してみたら…
一応、2つ持っていました。
「bootleg」によると「音楽との対比としてノイズミュージック」を出すという意図だったようです。
ノイバウテン3姉妹
元ネタ:こちらもアインシュテュルツェンデ・ノイバウテンです。ただ、キャラクターデザインはパフュームっぽいです。
ちなみにBootlegによると、セリフなども「ノイバウテンのオマージュ」がしっかり入っているそうです。ただ、私の守備範囲外(略
ジミ・ストーンフリー
元ネタ:アメリカのギタリスト ジミ・ヘンドリックスの曲『ストーン・フリー』です。
小ネタ
プレイヤーズ名鑑
プレイヤーズ名鑑に登場した3名はエリック・クラプトン、バディ・ホリー、フィル・スペクターだそうです(Bootlegより)。
Royal Albert Hall, London 1991
Not Fade Away: Complete Studio Recordings & More
エリック・クラプトンはわかりましたが、バディ・ホリー(まさか女性化しているとは…) とフィル・スペクター(見た目は亀仙人…) はわかりませんでした。
フィル・スペクターは"ウォール・オブ・サウンド“と呼ばれる音作りで音楽業界に多大な影響を与えたアメリカのプロデューサーです。
ビートルズのラストアルバム「レット・イット・ビー」を仕上げた事でも有名ですが、ジョン・レノンに拳銃を向けて脅したり、殺人罪で服役中だったりと、ミュージシャン以上にマッドな人物です。
ウォール・オブ・サウンド:ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・フィル・スペクター 1961-1966