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【ジャンル解説】アートロック/エクスペリメンタル・ロック/アヴァンギャルド

2018-04-17

音楽ジャンルを歴史と一緒にわかりやすくまとめました。

 

Art Rock:アートロックとは何か

 
 

 

始まり:1960年代イギリス、アメリカ

 アートロックエクスペリメンタル(実験的)、アヴァンギャルド(前衛的)という形容は、日本では馴染みが薄いが海外ではたびたび使われる。
 商業的なロックとは違い、芸術的・実験的・前衛的な意図のもとで作られたロックミュージックをこう呼ぶ。

 

 

詳細解説

 アートロックは、1960年代後半のビートルズ後期から始まった芸術志向・アルバム志向の作品を経て誕生したと言われる。
 それ以前は、ロックミュージックは反芸術的(かつ反アカデミック)なものであり、ミージシャンにはアイドル的な側面も強かった。

 例えばロックの王様と言われるエルヴィス・プレスリーも、楽曲はプロの作詞家・作曲家の手によって作られ(またはカバー曲)、俳優業にも力を入れていた。

 

 70年代以降は、プログレッシヴロックなど芸術性や前衛性をメインに掲げるジャンルが登場した。アートロックは、プログレに限らず、芸術的と考えられるロックに対してこのように形容される。

 

 

Experimental Rock:エクスペリメンタル・ロックとは何か

※アヴァンギャルド・ロック(Avant-garde Rock)も同じような意味で使われる

 エクスペリメンタルアヴァンギャルドも、アートロックと同様、時代やジャンルを問わず使われる形容である。
 既存の常識にとらわれない、型破りな作品を生み出すアーティストに対して使われる。アートロックに比べ、エクスペリメンタルやアヴァンギャルドはノイズミュージックパンクロックに通ずる過激さ(ルールの破壊)を特徴とする。

 

 商業的に成功する場合あれば成功しない場合もあるが、セールスは評価の対象にならない事が多い。むしろ、他のアーティストにどれだけ影響を与えたかが、エクスペリメンタルやアヴァンギャルドの評価基準といえる。

 

 アートロックが作品として完成しているものを指すのに比べ、エクスペリメンタルロックは、実験の途上にある印象が強い。
 その為、多くのアーティストに”その次”を模索させ、アーティストの創作意欲をかき立てる。また、模倣が困難な為、時代を下っても高い評価を保ったままでいる事が多い。

 

 フランク・ザッパのように多種多用な作品を生み出すアーティストの作品や、レディオヘッドの『Kid A』(バンド演奏が少なく、エレクトロニクスを大々的に導入したアルバム)などは、それを一聴して”ロック”と思う人は少ないと思われる。

 そういう作品を”ロック”と定義するには、オルタナティヴやインディーロックではなく”エクスペリメンタルロック”という呼称の方がしっくりくる。(この言葉は若干気取った感じがするが、エクスペリメンタルやアヴァンギャルドという言葉も、もう少し日本でカジュアルに使われてもいいように思う)

 

 ロックのアートや実験的な側面は、間違いなくロックを奥深く、面白いものにしている。この概念が尽きれば、ロックは同じようなものをただ再生産するだけの芸能になってしまうのかもしれない。

 

 

代表的なアーティスト

ビートルズ ※後期
ヴェルヴェット・アンダーグラウンド(The Velvet Underground 活動期間:1964-73, 1990, 1992, 1996)
フランク・ザッパ(Frank Zappa 1955-1993)
ピンク・フロイド(Pink Floyd 活動期間:1965-95, 2005, 2012-14)
クラフトワーク(Kraftwerk 活動期間:1969-)
デヴィッド・ボウイ(David Bowie 1962-2016)
レディオヘッド(Radiohead 活動期間:1985-)
ビョーク(Bjork 1965-)
トゥール(Tool 活動期間:1990-)
マーズ・ヴォルタ(The Mars Volta 活動期間:2001-12)
シガー・ロス(Sigur Ros 活動期間:1994-)
アーケイド・ファイア(Arcade Fire 活動期間:2001-)
LCDサウンドシステムズ(LCD Soundsystem 活動期間:2001-11, 2015-)

 

 

動画(全部で13作品

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

音楽ジャンル解説の目次はコチラ