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<歌詞和訳>The Ballad Of John And Yoko(ジョンとヨーコのバラード) – The Beatles 曲の解説と意味も

2022-04-03[シングル曲(UK) Beatles],[その他 Beatles],Beatles 歌詞和訳[社会] 風刺/抗議,[表現] ユーモア・面白い歌詞

The Beatles – The Ballad Of John And Yoko
ザ・ビートルズ – ザ・バラッド・オブ・ジョン・アンド・ヨーコ(邦題:ジョンとヨーコのバラード)

 

ザ・ビートルズの20枚目のオリジナルシングルとして、1969年5月にリリースされた曲です。

バラードという曲名に反し、音は軽快なロックナンバーとなっています。

この曲が書かれた背景についてジョン・レノンは「(当時)ヨーコと平和にしか興味がなかった」と語っています。

 

歌詞の意味と解釈

歌詞の内容は、「ジョンとヨーコの挙式や、新婚旅行先での出来事」を綴ったものとなっています。

1969年3月に2人はジブラルタルで結婚式を挙げ、その後アムステルダム、パリなどを新婚旅行で回っています。
新婚旅行先では、ベッド・インやバギズムなどの平和活動(パフォーマンス)を行いました。

帰国後の4月に、ジョンはポールの自宅へ本作のアイデアを持ち込み、ジョンとポールの二人でレコーディングが行われました(ミュージックビデオではジョージとリンゴも参加しているように見えますが、ジョージとリンゴはスケジュールが合わずレコーディングには不在だったそうです)。

 

歌詞と和訳

Written by Lennon-McCartney & John Lennon

Standing in the dock at Southampton
Trying to get to Holland or France
The man in the mac said, “You’ve got to go back"
You know they didn’t even give us a chance

サウサンプトンの港に立って
オランダかフランスに行こうとしていたら
レインコートを着た男がこう言った「アンタらは戻った方がいい」
みんな、僕らにチャンスすら与えてくれないんだ

 

Southampton サウサンプトン。イギリス南端の港湾都市。
mac レインコート(mackintosh)

 

Christ, you know it ain’t easy
You know how hard it can be
The way things are going
They’re gonna crucify me

神よ、簡単にはいかないんだろ
どれだけ大変な事か
いつもこんな調子さ
みんな僕を十字架にかけたがる

 

crucify はりつけにする、苦しめる、酷評する

Christcrucifyという言葉は、大きな非難を浴びたジョンの「ビートルズはキリストより人気がある」発言を想起させるもので、アメリカの多くのラジオ局で本曲は放送禁止となりました。

 

Finally made the plane into Paris
Honeymooning down by the Seine
Peter Brown called to say, “You can make it okay
You can get married in Gibraltar, near Spain"

どうにか飛行機でパリに着いて
セーヌ川のほとりで素敵な時間を過ごしていると
ピーター・ブラウンから電話が来た「いい知らせです
スペイン近くのジブラルタルなら、挙式ができます」

 

Seine セーヌ川(パリを通るフランス第2の長さの川)
Peter Brown ピーター・ブラウン。ビートルズのマネージャー ブライアン・エスプタインのアシスタント。ジョンとヨーコの結婚の付添人(ベストマン)を務めた。
Gibraltar ジブラルタル。イベリア半島の南東端に突き出た小半島。イギリスの海外領土だがスペインが領有を主張している。

 

※挙式について、ジョンは当初、イギリスのサウサンプトンの海で挙式を行いたがったがそれができず、代わりにパリでの挙式を望んだが急なスケジュールだったためそれも叶わず、スタッフの一人ピーター・ブラウンの手配によりイギリス領のジブラルタルで挙式を行うことになりました。
なお、スペインはジブラルタルの領有を主張していたため、near Spainという記述が問題となり本曲はスペインのラジオでも放送禁止となったそうです。

 

Christ, you know it ain’t easy
You know how hard it can be
The way things are going
They’re gonna crucify me

神よ、簡単にはいかないんだろ
どれだけ大変な事か
いつもこんな調子さ
みんな僕を十字架にかけたがる

 

Drove from Paris to the Amsterdam Hilton
Talking in our beds for a week
The news people said, “Say what you doing in bed?"
I said, “We’re only trying to get us some peace

パリからアムステルダムのヒルトンホテルへ車で移動
1週間、ベッドの中で話をしてた
記者たちがこう尋ねた「ベッドの中で何をしてるんですか?」
僕はこう答えた「平和を手に入れようとしてるだけさ」

 

Talking in our beds ジョンとヨーコがオランダ ヒルトンホテルの一室で行った平和活動パフォーマンス「ベッド・イン」を指しています。(ベッド・イン wikipedia

 

Christ, you know it ain’t easy
You know how hard it can be
The way things are going
They’re gonna crucify me

神よ、簡単にはいかないんだろ
どれだけ大変な事か
いつもこんな調子さ
みんな僕を十字架にかけたがる

 

Saving up your money for a rainy day
Giving all your clothes to charity
Last night the wife said, “Poor boy, when you’re dead
You don’t take nothing with you but your soul"
Think!

不測の出費に備えよと言うけれど
服は全部チャリティーに出してしまった
昨晩、妻がこう言った「なんてこと、これじゃあなたが死ぬ頃には
魂しか残ってない」
考えなくちゃ!

 

save for a rainy day 不測の事態の為に貯金をする

 

Made a lightning trip to Vienna
Eating chocolate cake in a bag
The newspaper said, “She’s gone to his head
They look just like two gurus in drag"

ウィーンまで特急の旅
バッグの中でチョコケーキを食べた
新聞にはこう書かれてた「彼女が彼をおかしくしてしまった
彼ら2人はまるでドラッグ漬けの教祖だ」

 

Vienna ウィーン(オーストリアの首都)
go to someone’s head うぬぼれさせる、つけあがらせる、興奮させる
guru グル、教祖、権威者

Eating chocolate cake in a bagは2人がウィーンで行った平和運動バギズムをさしています。バギズム wikipedia

 

Christ, you know it ain’t easy
You know how hard it can be
The way things are going
They’re gonna crucify me

神よ、簡単にはいかないんだろ
どれだけ大変な事か
いつもこんな調子さ
みんな僕を十字架にかけたがる

 

Caught the early plane back to London
Fifty acorns tied in a sack
The men from the press said, “We wish you success
It’s good to have the both of you back"

早朝のロンドン行き飛行機に乗って
ひもで結んだドングリを50個、カバンに詰めた
記者達がこう言った「あなた方のご活躍を祈ってます
お二人のお戻りを歓迎します」

 

acorn どんぐり

※2人が行った平和活動の1つで世界各国の重要な指導者に、世界平和を支援するために植えるよう依頼し、ドングリを郵送しました。また、2人はイギリスのコベントリー大聖堂に2つのドングリを植えました。

 

Christ, you know it ain’t easy
You know how hard it can be
The way things are going
They’re gonna crucify me
The way things are going
They’re gonna crucify me

神よ、簡単にはいかないんだろ
どれだけ大変な事か
いつもこんな調子さ
みんな僕を十字架にかけたがる
いつもこんな調子さ
みんな僕を十字架にかけたがる

 

 


PEACE BED アメリカ VS ジョン・レノン【通常版】 [DVD]

 

 

収録アルバム

アルバムジャケットを押すとアマゾンのページへ移動します。

The Beatles 1967-1970(通称:青盤 1973年)

ビートルズ後期の代表曲が収められた2枚組ベストアルバムです。

 

1(2000年)

ビートルズのヒットシングルが網羅されたベストアルバムです。