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<歌詞和訳>E.M.I. (拝啓EMI殿) – Sex Pistols 曲の解説と意味も

2020-06-02Sex Pistols 歌詞和訳[生き方] 反抗/自由, [社会] 風刺/抗議

Sex Pistols – E.M.I.
セックス・ピストルズ – イーエムアイ(邦題:拝啓EMI殿)

 

イギリスのパンクロックバンド  セックス・ピストルズの唯一のオリジナルアルバム「Never Mind The Bollocks」(邦題:勝手にしやがれ!! 1977年) に収録されている曲です。

 

歌詞の意味と解釈

タイトルになっているレコード会社のEMIは、ピストルズと最初に契約を交わしたメジャーレコード会社です。
彼らの素行の悪さとそれによって浴びせられる激しいバッシングに耐えかね、シングル1枚で契約を破棄しています。

ピストルズをめぐるレコード会社の変遷は以下のとおりです。

・1976年10月 EMIと2年契約を結ぶ。11月にシングル「Anarchy In The U.K.」をリリース。
 同年12月 テレビ番組「Today」出演時に放送禁止用語を連発し、視聴者からの抗議が殺到する。

・1977年1月 EMIはピストルズとの契約を破棄。

・同年3月 A&Mレコードと契約。シングル「God Save The Queen」のリリース直前で契約を破棄(シドが社長室で暴れた上に机の上にゲロを吐いたのが原因らしいです)。

・数週間後 ヴァージン・レコードと契約。シングル「God Save The Queen」やアルバム「Never Mind The Bollocks」をリリース。(当時ヴァージンは新興のレコード会社でしたが、7月の女王陛下の式典までに「God Save The Queen」をリリースしたいバンド側の意向と一致しました)

契約破棄に際して、バンド側(主にマネージャーのマルコム・マクラーレン)は巨額の違約金を手に入れるしたたかさをみせています。

 

歌詞と和訳

Written by Steve Jones, Glen Matlock, John Lydon & Paul Cook

There’s unlimited supply
And there is no reason why
I tell you it was all a frame
They only did it ‘cos of fame
Who?

無制限に売りさばく
理由なんて無い
全部仕組まれたとおり
評判だけ嗅ぎつけてきた奴ら
誰の事かって?

 

‘cos of =because of(~の為に)

 

EMI
EMI
EMI

EMIだ
EMI
EMIの事さ

 

Too many people had the suss
Too many people support us
An unlimited amount
Too many outlets in and out
Who?

大勢の奴らが不審に思い
大勢の奴らが俺らを支持する
数えきれない枚数を
たくさんの売り場でさばいてく
誰の事かって?

 

suss 疑いをかける、調べる、見抜く、容疑
outlet 出口、はけ口、販路、販売店

 

EMI
EMI
EMI

EMIだ
EMI
EMIの事さ

 

And sir and friends are crucified
A day they wished that we had died
We are an addition
We are ruled by none
Never ever never

あんた(EMI)とダチ共はバッシングを浴び
そのうち俺らがくたばるのを願ってる
俺らはオマケさ
俺らはルール無用
絶対に、絶対にだ

 

sir あなた、先生、お客様、拝啓、サー(卿)
crucified はりつけにされる、酷評される
addition 付加、追加、加算

 

And you thought that we were faking
That we were all just money making
You do not believe we’re for real
Or you would lose your cheap appeal?

俺らが金儲けの為に
騙してるだけだって思ってただろ?
俺らをホンモノだと認めねえなら
つまらねえ裁判で負けちまえ

 

appeal アピール、懇願する、控訴する

 

Don’t judge a book just by the cover
Unless you cover just another
And blind acceptance is a sign
Of stupid fools who stand in line
Like

見た目で判断すんじゃねぇ
イヤなら別のを用意しな
列に並んでる大バカ野郎と
目も通さねえ契約でも結んでな
例えば

 

Don’t judge a book just by the cover 表紙だけで本を判断するな=人は見た目より中身が大事

 

EMI
EMI
EMI

EMIだ
EMI
EMIの事さ

 

Unlimited edition
With an unlimited supply
That was the only reason
We all had to say goodbye

無制限版を
無制限に売りさばく
その理由はただ一つ
俺らが手を切ったから

 

Unlimited supply (E.M.I)
There is no reason why (E.M.I)
I tell you it was all a frame (E.M.I)
They only did it ‘cos of fame (E.M.I)

I do not need the pressure (E.M.I)
I can’t stand those useless fools (E.M.I)
Unlimited supply (E.M.I)
Hello E.M.I
Goodbye A & M

無制限に売りさばく
理由なんて無い
全部仕組まれたとおり
評判だけ嗅ぎつけてきた奴ら

圧力なんて受けるかよ
使えねえバカは要らねえんだ
限度知らずのバラまき
よお EMI
じゃあな A&M

 

 

収録アルバム

アルバムジャケットを押すとアマゾンのページへ移動します。

Never Mind The Bollocks, Here’s The Sex Pistols(邦題:勝手にしやがれ!! 1977年)

 

パンクの名盤として語り継がれるピストルズ唯一のオリジナルアルバム。全英アルバムチャート1位獲得。有名プロデューサー クリス・トーマス(ピンク・フロイド等を手掛けた) による音作りは当時の他のパンクバンドとは一線を画す完成度の高いものです。
作曲と作詞のメインはベーシストのグレン・マトロックが担当しており、彼はレコーディング直前に脱退、後任にシド・ヴィシャスが加入しています(まともに演奏できない彼の代わりにベースを弾いたのはギターのスティーブ・ジョーンズ)。
ちなみに「ボロックス」とはキン〇マという意味で、畜生、クソという意味でも使われます(Never Mind The Bollocks=下らねえことは気にするな)。
2012年には35周年記念のボックスがリリースされました(上のリンクはそちらに飛びます)。

 

Kiss This(1992年)

 

ピストルズのベストアルバム。唯一のオリジナルアルバム「勝手にしやがれ!!」の全曲に、シドの『My Way』等が追加された全20曲。オリジナルアルバムにこだわらなければ、このベスト盤が一番いいと思います。