<歌詞和訳>Basket Case – Green Day 曲の解説と意味も
Green Day – Basket Case
グリーン・デイ – バスケット・ケース
アメリカの3人組パンクロックバンド グリーン・デイのメジャーデビューアルバム「Dookie」(ドゥーキー) に収録されている曲です。
大ヒットした同アルバムからの3枚目のシングルとして、1994年10月にリリースされています。
グリーン・デイの代表曲で、まさに「90年代のパンクロックアンセム」といえます。
歌詞の意味と解釈
タイトルの「バスケット・ケース」とは ”無力な人”、”故障したもの” を指す言葉です。
(語源は、手足を失って自分で動けなくなった、バスケットに載せて運ばれた兵隊だそうです)
爽快感のあるサウンドとは裏腹に、歌詞の内容は「とある若者が告白する不安や自己嫌悪」です。
ビリー・ジョー自身も、不安で精神を病む事が度々あり、過去にはパニック障害と診断されたそうです。
そんなわけで、歌詞はかなりネガティヴですが、「自分をコントロールできるようになってきた」というフレーズに、少しだけ希望が見出せます。
Green Day Dookie Scene Tee (Black) Tシャツ
歌詞と和訳
Written by Billie Joe Armstrong
Do you have the time to listen to me whine
About nothing and everything all at onceI am one of those
Melodramatic fools
Neurotic to the bone
No doubt about it
俺の泣き言を聞く暇はあるかい?
何でもかんでもブチまけてやるよ
俺は感傷的なマヌケ野郎
骨の髄まで狂ってるのは
間違いない
・whine 泣き言、愚痴
・melodramatic メロドラマ風の、芝居がかった
・neurotic 神経症にかかった、神経過敏な
Sometimes I give myself the creeps
Sometimes my mind plays tricks on me
It all keeps adding up
I think I’m cracking up
Am I just paranoid?
Or am I just stoned
たまに自分のキモさに引いちまう
たまに自分をゴマかすんだ
そんなのが積み重なって
俺はおかしくなっていく
ただの被害妄想かな?
それともラリってるだけか
・give one the creeps 虫唾が走る、ゾッとする
・add up 合計する、計算が合う、納得がいく
・crack up バラバラになる、押しつぶされる、爆笑する
・stoned ハイになった、フラフラになる
I went to a shrink
To analyze my dreams
She says it’s lack of sex that’s bringing me downI went to a whore
He said my life’s a bore
So quit my whining cause it’s bringing her down
夢を診察してもらいに
精神科に行ったんだ
女医は、俺が落ち込むのはセックスが足りてないからだって言った
俺は風俗へ行った
奴は俺の人生が退屈だと言った
女がシラけちまうから、泣き言は止せって言われたよ
・shrink 縮む、小さくなる、ひるむ、精神科医
・whore 売春婦
・He said my life’s a bore 売春婦が「he」となっていますが、これには理由があるようです。詳しくは後述します。
Sometimes I give myself the creeps
Sometimes my mind plays tricks on me
It all keeps adding up
I think I’m cracking up
Am I just paranoid?
A ya-ya-ya
たまに自分のキモさに引いちまう
たまに自分をゴマかすんだ
そんなのが積み重なって
俺はおかしくなっていく
ただの被害妄想かな?
Grasping to control
So I better hold on
コントロールが掴めてきた
離さずにいるよ
・grasp つかもうとする、把握する、把握
Sometimes I give myself the creeps
Sometimes my mind plays tricks on me
It all keeps adding up
I think I’m cracking up
Am I just paranoid?
Or am I just stoned?
たまに自分のキモさに引いちまう
たまに自分をゴマかすんだ
そんなのが積み重なって
俺はおかしくなっていく
ただの被害妄想かな?
それともラリってるだけか
売春婦が彼?
・He said my life’s a bore
=「売春婦のところへ行くと、彼が ”俺の人生が退屈だ” と言った」
なぜ彼(He) なのか…、ビリー・ジョーはインタビューで下記のように答えています。
「自分に対しての、あるいは聴き手に対しての挑発なんだ。また、世の中をよく見渡して、『世の中って思ってるほど白黒つけられるもんじゃない。じいちゃんの時代の売春婦はこうじゃなかっただろう、あるいは実はそうだったのか』って突きつけていく感じでさ。このアルバムはバイセクシュアリティについてたくさん触れているんだよ」
ビリーは自らがバイセクシャルである事を、インタビューなどでカミングアウトしています。世の中の先入観に対する反発として、heとしたようです。
CROSSBEAT Special Edition グリーン・デイ (シンコー・ミュージックMOOK)
収録アルバム
アルバムジャケットを押すとアマゾンのページへ移動します。
Dookie(1994年)
全世界で1,500万枚以上のセールスを記録した、メジャーデビュー作となる3rdアルバム。タイトルのドゥーキーは “うんこ" という意味です。
International Superhits!(2001年)
3rdアルバム「Dookie」から6thアルバム「Warning」までのベスト盤。アルバム未収録曲も収録されています。
Greatest Hits: God’s Favorite Band(2017年)
12thアルバム「Revolution Radio」(2016年) までのオールタイムベスト(飛ばされているアルバムも少しありますが)。
さいたまスーパーアリーナでの最強ライヴ映像(字幕付き)