【ジャンル解説】ロカビリー(Rockabilly)
音楽ジャンルを歴史と一緒にわかりやすくまとめました。
Rockabilly:ロカビリーとは何か
始まり:1950年代アメリカ
詳細解説
ロカビリーは、ロッカビリー(Bock-A-Billy)とも呼ばれ、バップやジルバといったダンスを踊る為の音楽であった。
ロックンロールとヒルビリーミュージック(ヒルビリーとは”丘陵地帯の田舎の白人”を指す蔑称で、カントリーミュージックの別称でもある)の合成語だとされる。
音楽においては、ヒーカップ唱法、マンブリング唱法、ホンキートンク唱法、ウッドベースによるスラップ奏法などを特徴としている。
ヒーカップ唱法とは歌の語尾をしゃくり上げるように高音で歌う唱法、マンブリング唱法とは口ごもるような発音の唱法、ホンキートンク唱法とは鼻歌のような歌を混ぜる唱法である(いずれも、エルヴィス・プレスリーの曲ではよく聴くことができる)。
また、スラップ奏法とはウッドベースの弦を指盤に当てて「カチッ」と打楽器のような音を鳴らす奏法である。
髪型や服装などで”不良っぽさ”(リーゼントヘアやボウリングシャツ等)を出すのも特徴であり、ロカビリーは音楽だけでなく、服装やライフスタイルも含めて表現される事が多い。
エルヴィス・プレスリーらが活躍した50年代に最盛期を迎えたが、50年代末にはロックンロールと同様に人気が衰えていく。
60年代のビートルズらイギリスアーティストのアメリカ進出(ブリティッシュ・インヴェイジョン)で、ロカビリーブームは完全に沈静化したといわれる。
一方、80年代にはロバート・ゴードンやストレイ・キャッツなどのネオロカビリー(ネオロカ)と呼ばれるミュージシャンが登場した。
また、パンクロックと融合したサイコビリーという派生ジャンルも生まれた。
ロカビリーとロックンロールとの違いはあいまいだが、カントリー要素(ヒルビリー、白人音楽)がより強いものがロカビリー、R&B要素(黒人音楽)が強いものがロックンロール、だと言われる。
代表的なアーティスト
・エルヴィス・プレスリー(Elvis Presley 1935-1977)
・エディ・コクラン(Eddie Cochran 1938-1960)
・ジーン・ヴィンセント(Gene Vincent 1935-1971)
・ロバート・ゴードン(Robert Gordon 1947-)
・ストレイ・キャッツ(Stray Cats 活動期間:1979-1983, 1988-1992, 2004-2009)
動画(全部で5作品)
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ロカビリーとは、ロックンロールとヒルビリー(カントリーの別称)が融合して生まれた言葉である。
ロックンロールとの違いについては、ヒルビリー要素(白人)が強いものがロカビリー、R&B要素(黒人)が強いものがロックンロールと言われる。
リーゼントヘアーやウッドベース、ヒーカップ唱法などの特徴を持つ。1950年代末には人気が衰えたが、80年前後にネオロカと呼ばれるアーティストが登場し人気が再燃したといわれる。