【ジャンル解説】ロック/ロックミュージック
音楽ジャンルを歴史と一緒にわかりやすくまとめました。
Rock Music:ロックとは何か
始まり:1960年代イギリス
詳細解説
1950年代のアメリカで誕生したロックンロールの人気はイギリスにも波及した。イギリスでは、ロックンロールに影響を受けたビートルズやローリング・ストーンズを始めとする多数のロックバンドが登場した。
ロックバンドのアーティストは、従来(50年代)のロックンロールとは比べものにならないほど自由な演奏や作曲をするようになった。その為、60年代以降(ビートルズ登場以降)を”ロック”または”ロックミュージック”と呼ぶ事が多い。
ロックは様々なサブジャンルを生み出し、20世紀以降で最も人々に親しまれた音楽の一つと言える。
ロックの音楽的自由さがわかるビートルズの楽曲
ロックとロックンロールの違い
・音楽形態:ロックンロールはエイトビートやシンプルなコード進行、バンド演奏と歌を基調とする。一方、ロックはバンド演奏や歌にこだわらず、曲の構成もシンプルなものから複雑なものまで、多種多用である
・作詞作曲者:ビートルズ以降のロックミュージシャンは、主に自分で作詞作曲をし、演奏をする。一方、エルヴィス・プレスリーなどのロックンローラーはプロの作詞家・作曲家が作った曲やカバー曲を主に用いる。
・アルバム主義:エルヴィス以前は、アルバムとはシングル曲の寄せ集めだった。一方、ビートルズ以降はアルバムを一つの作品とみなし、シングル曲よりもアルバム単位で作品を評価されるようになった。
※上記のロックンロールからロックへの変化は、主にビートルズによってもたらされたという
※ロックという広い括りの中に、ロックンロールも含まれると考えられる
しかし、ロックとロックンロールを区別せずに使われる事も多い。ロックンロールの略称としてロックと言う事もある。ロッカーと呼べば、だいたいロックンロールの方をイメージする。なにはともあれ、違いや区別がどうだと細かく言うのはあまりロックではない。
ロックとポップスの違い
日本では特に、ポップスやアイドルソングなどと区別する為に”ロック”という呼称が用いられた(例:J-POPとJ-ROCK)。その違いは上記の「ロックとロックンロールの違い」で触れた「音楽形態」「作詞作曲者」「アルバム主義」という部分で区別ができた。
しかし、近年の日本でポップとロックは、過去に例が無いほど近いものになっている。アイドルや俳優がロックのような激しい音楽を歌うもの(ももいろクローバーZ、ベイビーメタル、菅田将暉など)や、ロックミュージシャンが作曲した音楽を自分達で演奏するもの(TOKIO、関ジャニ8など)、作詞作曲を行ってアルバム単位の作品をリリースするもの(福山雅治、堂本剛など)などがある。
一方で、楽曲や演奏よりも見た目やキャラ作りでファンを獲得するロックバンドや、俳優業・雑誌の表紙などでよく見かけるミュージシャンもいる。
バンプ・オブ・チキンとビーズ、欅坂46とSHISHAMO、どちらをロックだと思うのは人それぞれだと思う。なにはともあれ、違いや区別がどうだと細かく言うのはあまりロックではない。ロックかそうでないかは、自分で決めればいいし、人にとやかく言われるものでもない。
代表的なアーティスト
・ビートルズ(The Beatles 活動期間:1957-1970)
・ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones 活動期間:1962-)
・ドアーズ(The Doors 活動期間:1965-1972)
・イーグルス(Eagles 活動期間:1971-1980, 1994-2016)
・U2(ユーツー 活動期間:1976-)
・ボン・ジョヴィ(Bon Jovi 活動期間:1983-)
・ニルヴァーナ(Nirvana 活動期間:1987-1994)
・レッド・ホット・チリ・ペッパーズ(Red Hot Chili Peppers 活動期間:1983-)
・オアシス(Oasis 活動期間:1991-2009)
・レディオヘッド(Radiohead 活動期間:1991-)
・コールドプレイ(Coldplay 活動期間:1997-)
動画(全部で10作品)
音楽ジャンル解説の目次はコチラ
ロックとは、アメリカで生まれたロックンロールを起源としながらも、アーティストがより幅広い表現方法を用いた音楽。1960年頃イギリスで登場したビートルズがロックの開拓者だと言われる。
ロックンロールとの区別を明確にする為、ロックミュージックと呼ぶこともある。