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【ジャンル解説】ラップロック(Rap Rock)/ラップメタル(Rap Metal)

2018-04-14

音楽ジャンルを歴史と一緒にわかりやすくまとめました。

 

Rap Rock/Rap Metal:ラップロック/ラップメタルとは何か

 

始まり:1990年代アメリカ

  ラップロックラップメタルとは、文字通りロックやメタルのサウンドに、ラップやDJのスクラッチ、ターンテーブルなどのヒップホップ要素を組み合わせた音楽を指す。日本ではミクスチャーロック(日本独自の括り)の1種として扱われる事が多い。
 ラップロックとラップメタルの区別は曖昧だが、ロックに根差したオーガニックなサウンドをラップロック、激しいギターの歪みや、サウンドに厚みを持たせたものをラップメタルと呼ぶ傾向がある。

 レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンコーン、その影響を受けて登場したリンプ・ビズキットやリンキン・パークといったバンドが90年代から2000年代にかけて爆発的なセールスを記録し、一躍ロックの主流ジャンルとなった。ラップメタルの一部はニューメタルとも呼ばれるようになる。

 

詳細解説

 ラップロックとラップメタルの違いについて、メタルバンドをベースにしたものや、音が厚く作られたもの(ニューメタルにも含まれるもの)をラップメタルと呼ぶようであるが、明確には区別されていない。(レッド・ホット・チリ・ペッパーズのようなロックがベースのものは”ラップロック”になるが、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン以降のバンドは、どちらにも該当するようである)

  また、サイプレス・ヒルやハウス・オブ・ペインのようにヒップホップアーティストがロックに寄せたものも含める場合がある。

 

 主にボーカル、ギター、ベース、ドラムスといったロックバンドの編成に、DJが加わって激しいスクラッチやサンプリングを織り交ぜたり、ボーカルの他にラッパーがいる(一人のボーカリストが歌とラップを歌い分けるパターンも多い)。
 ギターやベースも、迫力のある低音が出せる7弦ギターや5弦ベースが使われたり(通常よりも低い音階に1弦増えている)、ダウンチューニングさせて演奏される事が多い。

 ライヴにおいては、タトゥーの入った筋肉質なアーティスト達がステージ上を激しく動き、観客もモッシュやダイヴ(クラウドサーフ)といった激しいノリでそれに応える場合が多い。

 

 ラップとロックの組み合わせをさかのぼると、ハードロックバンドのエアロスミスとヒップホップユニットのランDMCが共演した『Walk This Way』(1986年)や、メタルバンドのアンスラックスとヒップホップユニットのパブリックエネミーが共演した『Bring The Noise』(1991年)などがあり、多くのロックミュージシャンに刺激を与えたと言う。

 

 ジャンル成立初期は、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのように政治的な内容をシリアスにラップするものや、コーンのようにシリアスな虐待やトラウマを歌うアーティストが多かった。しかし、徐々にリンプ・ビズキットのようにパーティー的な悪ノリや、リンキン・パークのように等身大の若者の苦悩を歌うものが多くなっていった。後者の方がより幅広い支持を得たる事に成功した。

 

 ラップロックの人気は2000年代初頭に頂点を迎え、徐々に似たような編成のバンドが乱立し、シーンは衰退していく。多くのバンドは、ラップより歌やメロディを重視して個性を出そうとしたが、成功したバンドは多くない。

 今やヒップホップの要素はロックやメタルにすっかり馴染んでいると言える。

 

 

代表的なアーティスト

レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン(Rage Against the Machine 活動期間:1991-2000, 20017-11)
リンプ・ビズキット(Limp Bizkit 活動期間:1994-)
リンキン・パーク(Linkin Park 活動期間:1996-)
キッド・ロック(Kid Rock 活動期間:1990-)

【ロック寄りのラップユニット】
ビースティ・ボーイズ(Beastie Boys 活動期間:1979-2012)
パブリック・エナミー(Public Enemy 活動期間:1982-)
サイプレス・ヒル(Cypress Hill 活動期間:1988-)
ハウス・オブ・ペイン(House Of Pain 活動期間:1991-96, 2010-)

 

動画(全部で9作品)

ロック+ラップの起源その1。コミカルなMVもグッド。

 

 

ロック+ラップの起源その2。ガチなメタルとガチなヒップホップ。

 

 

 

 

 

音楽ジャンル解説の目次はコチラ