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【ジャンル解説】ポストパンク(Post-Punk)

2018-04-13音楽ジャンル辞典

音楽ジャンルを歴史と一緒にわかりやすくまとめました。

 

Post-Punk:ポストパンクとは何か

 

 

始まり:1980年頃イギリス・アメリカ

 ポストパンクとは、パンクロック”ラディカル”(急進的)な側面を受け継ぎ、既存のロックに縛られないスタイルをもった音楽である。
 パンクロックをベースにしているが、ファンクやレゲエ(ダヴ)、フリージャズや民族音楽、ドラムマシーンやシンセサイザーなど様々な音楽要素が取り入れられた。

 ロックに馴染みのないミュージシャンや素人が楽器を持ち、感性の赴くままに演奏し、録音作業を行う事もあった為、サウンドの形態はより規格外なものになっていた(パンクロックに刺激を受けて音楽を始めた者も多いという)。

 

 なお、”ニューウェーブ”と同じ意味でポストパンクという言葉が用いられる事も多い。文字どおり、パンク以降(=post-punk)に登場した新感覚の音楽(=ニューウェーブ)を指すからである。
 しかし、当サイトではニューウェーブとポストパンクを区別し、「ポストパンクはパンク直系の精神をもったニューウェーブの1ジャンル」と定義した。

 

 

詳細解説

 ポストパンクは、イギリスのパンクバンドがそのままポストパンクとなった例(セックス・ピストルズのジョン・ライドンが結成したパブリック・イメージ・リミテッドや、パンクバンドとして登場したスリッツ、ワイヤーなど)も多い。

 1970年代のパンクロックは、音楽性の上ではシンプルでストレートなものだったが、ポストパンクの音楽性はバンドごとに様々で、よりフリーフォームである。
 ピストルズが解散した頃のジョニー・ロットンは、最高級のオーディオ機材でレゲエを聴き、音楽的興味はジャマイカに向かっていたというが、その逸話も「ポストパンク」を象徴しているといえる。

 

 パンクロックのようなとっつき易さは無く、商業的には成功しなかった。しかし、その実験精神は後に多くのアーティストのインスピレーションとなり、90年代以降に再評価された。

 なお、パンクロックのストレートな音楽性は過激さを増してハードコアパンクに引き継がれた。

 

 

代表的なアーティスト

パブリック・イメージ・リミテッド(Public Image Ltd 活動期間:1978-92, 2009-)
・ギャング・オブ・フォー(Gang of Four 活動期間:1977-83, 1987-97, 2004-)
・トーキング・ヘッズ(Talking Heads 活動期間:1974-1991, 2002)
スリッツ(The Slits 活動期間:1976-81, 2006-)
ワイヤー(Wire 活動期間:1976-80, 1985-92, 2000-)
・ジョイ・ディヴィジョン(Joy Division 活動期間:1976-80)
サートゥン・レイシオ(A Certain Ratio 活動期間:1977-)
ザ・ポップ・グループ(The Pop Group 活動期間:1978-81, 2010-)

 

動画(全部で8作品)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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