<和訳>Neighborhood #2 (Laika) – Arcade Fire
Arcade Fireのファーストアルバム「Funeral」(2004年) の2曲目に収録されている曲です。
同アルバムからの2枚目のシングルとしても、2005年3月にリリースされました。
Arcade Fire – Neighborhood #2 (Laika)
アーケイド・ファイア – ネイバーフッド #2(ライカ)
Alexander, our older brother
アレキサンダー、僕らの兄さん
Set out for a great adventure
大冒険に飛び出した
He tore our images out of his pictures
彼は写真に映る僕らの姿を切り裂いた
He scratched our names out of all his letters
手紙に書かれた僕らの名を削り落とした
Our mother should have just named you Laika!
母さんは、君にライカと名付けるべきだった
Come on, Alex. You can do it!
さぁ、アレックス、君ならできる!
Come on, Alex. There’s nothing to it!
さぁ、アレックス、できない事なんてない!
If you want something, don’t ask for nothing!
何か欲しいのなら、求めなきゃダメさ!
If you want nothing, don’t ask for something!
何も欲しくないのなら、求めちゃダメさ!
Our mother should’ve just named you Laika!
母さんは、君にライカと名付けるべきだった
It’s for your own good
その方が君にとってよかったんだ
It’s for the neighborhood
近所の為にもね
Our older brother bit by a vampire
僕らの兄さんが、吸血鬼に噛まれた
For a year, we caught his tears in a cup
1年かけて、コップに彼の涙を集めた
And now we’re gonna make him drink it
今から、彼にそれを飲ませなきゃ
Come on, Alex, Don’t die or dry up!
そうさ、アレックス、死ぬな、枯れるな!
Our mother should have just named you Laika!
母さんは、君にライカと名付けるべきだった
It’s for your own good
その方が君にとってよかったんだ
It’s for the neighborhood
近所の為にもね
When daddy comes home, you always start a fight
お父さんが帰ってくると、君はいつもケンカを始める
So the neighbors can dance in the police disco lights
パトカーのライトがディスコみたいで、近所でダンスできる程さ
The police disco lights
パトカーのライトで
Now the neighbors can dance!
近所の人達はダンスできる!
The police disco lights
パトカーのライトで
Now the neighbors can dance!
近所の人々はダンスできる!
Look at them dance
そのダンスを見てみなよ
Written by Regine Chassagne / Richard R Parry / Tim Kingsbury / William Butler / Win Butler
Neighborhood #2 Lyrics © Sony/ATV Music Publishing LLC
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言葉の意味・解説
・Laika ライカ。
宇宙に打ち上げられた雌犬の名前。
1957年、宇宙での生物の生存性確認の為、ソビエト連邦の宇宙船スプートニク2号は、一匹の犬(ライカ)を乗せて宇宙に飛び立ちました。スピートニク2号は軌道を周回しましたが、ライカは宇宙で死亡しました(もともと、餌の薬物で軌道上で死亡する予定でした)。
・Alexander アレキサンダー。
具体的に誰を指すかは不明ですが、ノンフィクション小説『Into The Wild』(邦題:荒野へ)の主人公(アレグザンダー・スーパートランプ)を指している、という見方があります。(それ以外にも、ソ連の最高指導者レーニンの兄や、東欧人の一般的な名前、という見方もあるようです)
なお、『Into The Wild』(ジョン・クラカワー著)は大学卒業後単身アラスカへ旅に出て、旅先で死亡したアメリカの若者を描いた物語です。2007年に映画化(ショーン・ペン監督)もされました。
映画版のサウンドトラックはエディ・ヴェダー(パールジャム)が手掛けています。
・tore tear(もぎ取る・引き裂く)の過去形
雑記
4部構成で描かれる『Neighborhood』の2番目の曲です。副タイトルの「ライカ」はカメラではなく、ソ連の宇宙犬ライカの事です。
旅に出た兄アレキサンダー(アレックス)に対し「ライカと名付ければ良かった」というフレーズは意味深ですが、解釈は難しいです。どちらも「旅先で死んでしまった」という共通点がありますが、アレキサンダーの旅は自ら望んだもの、ライカの旅は強制的にさせられたものです。
さらに、MVではLaikaと名のついた弾丸が、アレキサンダーを撃ち抜いています。
ライカの死を称え、アレキサンダーの自由を批判している節があるように感じます。
また、「吸血鬼に噛まれた」、「パトカーのサイレンでディスコ」といった何かを象徴するようなフレーズが登場し、深読みしがいのある歌詞になっています。