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アニメ「リスナーズ」元ネタまとめ(全話分)

2020-04-27テーマ別曲集

アニメ『LISTENERS リスナーズ』の元ネタをまとめています。

※アニメの画像は「リスナーズの公式ホームページ」から引用させていただいております

第1話・第2話の元ネタはこちら

第3話・第4話の元ネタはこちら

第5話・第6話の元ネタはこちら

第7話の元ネタはこちら

第8話の元ネタはこちら

第9話・第10話の元ネタはこちら

 

 

TRACK11「アイ・アム・ザ・レザレクション」(I AM THE RESURRECTION)

タイトルはイギリス マンチェスター出身のロックバンド ザ・ストーン・ローゼズの『I am the resurrection』です。


ザ・ストーン・ローゼズ-20th アニヴァーサリー レガシー・エディション

 

ゴチャゴチャした瓦礫の山の絵は、スローン・ローゼズのアルバムジャケットに通じるところがあります。色味は2ndアルバムの方が近いかもしれません。


Second Coming

 

 

I am the resurrection』を訳すと"私は復活者"という意味ですが、キリスト教圏では"イエス・キリストの復活“を意味します。

歌詞の内容は一見抽象的ですが「古臭いキリストの教えなど役に立たない」という、権威や保守層への批判とも解釈できます。
この曲に限らずストーン・ローゼズの曲は、キリスト教や聖書から引用した言葉で、それらを批判するものが結構あります。
(我々日本人には伝わりづらいですが…)

『I am the resurrection』の歌詞和訳はこちら

ちなみに、1stアルバムのジャケットは、1968年の「フランスの五月革命」(五月危機 wikipedia) をモチーフにしたもので、トレードマークとなっているレモンは「警官隊が使う催涙ガスの効果を弱める」と信じられていたところからきているそうです。

 

アニメでは、「ミミナシの王が復活」というニュアンスでしょう。

また、ミュウのセリフ「私はもう二度とかつてのように汝らを憎むことは無いだろう」も、『I am the resurrection』の歌詞からきています。

I couldn’t ever bring myself to hate you as I’d like

 

 

小ネタ

今回は新キャラはいないので残りは小ネタ集になります。

セリフ

・殿下「アランド・ザ・ワールド・イン・ザ・デイ

元ネタ:プリンス・アンド・ザ・レヴォリューション名義でリリースされたアルバム「Around The World In A Day」(1985年)。

 


アラウンド・ザ・ワールド・イン・ア・デイ(紙ジャケ SHM-CD)

 

・ノイズ三姉妹「混沌こそ我らが墓碑銘

元ネタ:イギリスのプログレッシヴロックバンド キング・クリムゾンの『Epitaph』の歌詞より

confusion will be my epitaph

 


クリムゾン・キングの宮殿

 

エコヲの立ち姿

元ネタ:リアム・ギャラガー(オアシス)のライヴでの立ち姿。

 

両手を後ろで組み、肩を傾けて歌う独特のポーズは1995年頃に確立したようです。
仁王立ちで歌うスタイルはストーン・ローゼズのイアン・ブラウンの影響だと言われています。

大人気漫画「ベック」の主人公コユキもこのポーズで歌っていたので、ロックファンにはお馴染みかもしれません。


BECK(34) (月刊少年マガジンコミックス)

 

 

感想的なもの

物語も終盤となり新キャラの登場はありませんでしたが、これまで登場したキャラが集結し、さながらフェスの形相を呈してきました。

ロックフェスと言えば、多くの人が第一に思い浮かべるのが「ウッドストック・フェスティバル」でしょう。1969年にアメリカで3日間に渡り開催されたこのフェスは、40万人以上が来場し、史上初の大規模な野外ロックフェスと言われています。

また、ヒッピーカルチャー(反戦と、人間らしさの追求を主張した若者によるカウンターカルチャー)の集大成として、文化面でも象徴的な存在となっています。


ウッドストックがやってくる! (字幕版)

 

アニメの「プロジェクト・フリーダム」(10年前のミミナシ掃討作戦)は、ウッドストック・フェスを思わせます。(ウッドストック・フェスのトリはジミ・ヘンドリックスです)

とすれば、アニメの最終回の舞台は、ウッドストックが開催された当時、まだ子供だったり生まれてなかった世代による、新たなフェスあるいはムーヴメント(アニメではセカンドカミングとも呼ばれていますが)と言えます。

登場するメンツも、ストーン・ローゼズからマイ・ブラッディ・ヴァレンタイン、ニルヴァーナなど、1989年~1991年をピンポイントに突いている感じです。

 

 

イクイップメント

プレイヤーと接続し、召喚されるロボット イクイップメント。普段はアンプの形をしています(すべての機体がそうかどうかは確認できません)。

アニメ本編では触れられていない部分も、オフィシャルサイトの「Equipments」ページに細かな紹介があったので、そちらの元ネタも確認していきます。
(イクイップメントの画像はすべて、上記の公式ホームページから引用しております)

 

AC30(エーシーサーティー)

エコヲの自作イクイップメント。

元ネタ:イギリス VOX(ヴォックス) 社のアンプ AC30
こちらはこの記事の1ページ目でとりあげています。


VOX AC30HW2X Hand-Wired フルチューブ ギターアンプ

 

 

ボグナー・ローザ/フリードマン・グルン/リージャック・ゲルプ

ノイズ3姉妹が操るイクイップメント(上の画像は「ボグナー・ローザ」です)。

こちらの元ネタはわかっておりません…。(調査断念中)

 

 

スー

ケヴィンとビリンが乗る2人乗りイクイップメント。

元ネタ:マイ・ブラッディ・ヴァレンタインの曲『Sueisfine』。
こちらのすでにこの記事で取り上げています。

 

 

メルヴィン

ニルが搭乗するイクイップメント。

元ネタはアメリカのグランジバンド メルヴィンズ
ニルヴァーナのカート・コバーンと同郷の出身で、カートが亡くなるまで公私ともに付き合いが続いていたといいます。

グランジと言うよりも、グランジにも影響を与えたヘヴィなサウンドと実験的なアプローチが特徴のアングラバンドといった感じです。

添付した動画のように聴き易い曲もわずかにありますが、スローテンポ+ヘヴィ+ダウナーな曲が中心で、アルバムの中には大抵意味不明で実験的なトラックが収録されています。

 

ドラムのデイル・クローヴァーはニルヴァーナのドラマーが固定するまで、たびたびサポートメンバーとして参加していました。ニルヴァーナの1stアルバム「Bleach」には、彼が参加している曲がいくつか収録されています。


ブリーチ

 

 

メサ

殿下が操縦する要塞型のイクイップメント。

元ネタ:アメリカのアンプメーカー メサ・ブギー(Mesa/Boogie)社。パープルレインのレコーディングではMesa Mark II C+というアンプヘッドが使われたそうです。

 

 

 

ハネムーン・エキスプレス

ウエンディ&リサが登場するイクイップメント

元ネタ:Wendy & Lisaの楽曲『Honeymoon Express

 

 

 

ザ・ウォール

バリアや街ではなくこれもイクイップメントだったんですね…。

元ネタ:ピンク・フロイドのアルバム「The Wall


ザ・ウォール(完全生産限定盤)(紙ジャケット仕様)

 

 

スピットファイア

トミー・ウォーカーが搭乗するイクイップメント

元ネタ:第2次世界大戦で使われたイギリスの戦闘機「スーパーマリン・スピットファイア」(?)
(下の画像はプラモデルです)


タミヤ 1/48 傑作機シリーズ No.119 スーパーマリン スピットファイア Mk.1 プラモデル 61119

 

モッズの「ターゲットマーク」(ラウンデル) はイギリス空軍のマークなので、そこからだと思います。
モッズ ステッカー | TARGET 4種各1セット| 車 バイク アウトドア 防水

 

 

デュエル・ショウマン

ジミおよびミュウが登場する最強のイクイップメント。

元ネタ:フェンダー社のヴィンテージ ギターアンプ「デュアル・ショーマン・リヴァーブ」(Dual Showman Reverb)。


Fender USA / 1977 Dual Showman Reverb With Basman70 Cabinet

 

 

TRACK12「ハロー・グッドバイ」(HELLO, GOODBYE)

タイトルはビートルズのシングル『ハロー・グッドバイ』。

 

オリジナルアルバムには未収録の曲ですが、ビートルズが制作したTV映画「マジカル・ミステリー・ツアー」のサントラ盤に追加収録されています。

タイトルは、同アルバムのジャケットをモチーフにしています。
(オフィシャルサイトにタイトルの画像が上がっていないので、転載しておりません…)


マジカル・ミステリー・ツアー(完全初回生産限定盤)(デラックス・エディション) [Blu-ray]

 


MAGICAL MYSTERY TOUR

 

この曲はポール・マッカートニーによって作られた曲で(作曲者のクレジットはビートルズのきまりにならって「レノン・マッカートニー」ですが)、リードボーカルもポールが務めています。

一度聴けば誰でも口ずさめるような、ポールらしいキャッチ―な歌メロが特徴の曲です。

『Hello, Goodbye』の歌詞和訳はこちら

 

 

小ネタ

最終話という事で、新キャラも登場しませんし、ロックネタの遊び要素は少ないようです(もしかしたら、セリフや映像にオマージュが含まれているかもしれませんが)

 

ミミナシと対峙するエコヲ

元ネタ(?):オアシスの伝説のネブワース公演(1996年8月にイギリス ネブワース・パークで行われ、2日間で25万人を集めたライヴ) を思わせました。

 

 

 

ジミのセリフ「これが始まりのおしまい、新しい何かのスタートなんだ」

元ネタ:ジミ・ヘンドリックスが自身のバンド ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスを解散する際に言った言葉が元ネタとなっているそうです(Bootlegより)

 

物質化したノイズ3姉妹

ノイズ三姉妹が「壁」(モノリス) に姿を変えていましたが、あれはミミナシ化した姿だそうです(Bootlegより)。
彼女たちがしていた面布が実体化したのだとか…。
ノイズミュージック(インダストリアル) からテクノ(肉体を持たない"アイコン化した"アーティスト) が生まれた事を表現していたのかな、と私は思いました。

この辺↓のアーティストのイメージです。

・ダフト・パンク

 

 

 

・マシュメロ

 

 

 

 

 

※注意 この先はアニメ本編のネタバレを含みます!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Track13「トゥモロー・ネバー・ノウズ」(Tomorrow Never Knows)

隠しトラックという作りが、いかにもリスナーズらしいですね。

13話のタイトルはビートルズ『トゥモロー・ネバー・ノウズ』から。テープループやエフェクトをふんだんに用いたサイケデリックな前衛的な作品で、テクノミュージックを先取りしたような感じすらあります。

 

トラック12のポール作『ハロー・グッドバイ』と比べると、ビートルズの極端な2面性が浮き彫りになる仕組みです。

『Tomorrow Never Knows』の歌詞和訳はこちら

タイトルイメージのモチーフはアルバム「リヴォルヴァー」です(『トゥモロー・ネヴァー・ノウズ』は同作の最後に収録されています)。


リボルバー

 

 

小ネタ

ミュウとエコヲが歩く夜の繁華街で登場したプレイヤー

元ネタ:ランDMCとエミネム

 

 

 

 

繁華街の看板 Singaroid

元ネタ:初音ミク

 

 

ヒップホップからボーカロイドまでを一気に時代を駆け抜けた感じです。

 

 

最後に

最後駆け足気味になってしまいましたが、何とか12話分まとめ終える事ができました。

アニメ「リスナーズ」から音楽の魅力を見つけたり、逆に音楽を知る事でより「リスナーズ」の世界を楽しめる、そんなお役に少しでも立てたら幸いです。

私自身、まとめてみて、例えばピンク・フロイドやプリンスなどの魅力を発見(再発見)できたりと、実りのある企画となりました。

 

また、オフィシャルサイトでも主要な元ネタの解説も行われていますので(LINER NOTES) 、是非チェックしてみてください。

 


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以上、最後までご覧いただきありがとうございましたm(_ _)m

 

 

 

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