スポンサーリンク

<歌詞和訳>Born Slippy .Nuxx – Underworld 曲の解説と意味も

2020-01-29その他の有名曲・定番曲 歌詞和訳[表現] ドラッグソング

Underworld – Born Slippy .Nuxx
アンダーワールド – ボーン・スリッピー・ナックス

 

イギリスのテクノユニット アンダーワールドの、1995年1月にリリースされたシングル『Born Slippy』のB面に収録された曲です。

リリース当初、シングルはヒットしませんでしたが、B面の『Born Slippy .Nuxx』が映画「トレイン・スポッティング」(タイトルの意味は「廃車置き場でドラッグをキメる」の隠語だそうです)に取り上げられ、人気となりました。


トレインスポッティング(字幕版)

その後、1996年7月に『Born Slippy .Nuxx』がシングルとしてリリースされ、この曲は90年代のテクノアンセムとなりました。

ちなみに、『Born Slippy』と『Born Slippy .Nuxx』は、リミックスではなく別の曲で、現在ではボーン・スリッピーと言えば ”Nuxx” の方を指すのが一般的です。(オリジナルのBorn Slippyについては和訳の後に紹介しています)

2003年のベスト盤のリリースに合わせ、『Born Slippy .Nuxx 2003』という新バージョンもリリースされています。

 

歌詞の意味と解釈

タイトルの「ボーン・スリッピー」を直訳すると ”滑りやすい誕生” となります。

拡大解釈すると「転落しやすい宿命を背負った者」ともとれます。

しかし、メンバーによると、この「ボーン・スリッピー」という謎めいた言葉は、ドッグレースのグレイハウンド(猟犬) の名前からとられているそうです(ミュージックビデオでもグレイハウンドが象徴的に映されています)。

また、「ナックス」という言葉ついては、彼らが作業中の音楽ファイルに “.nuxx" という拡張子が付いてしまったトラブル(エラー)が由来になっているそうです。

ちなみに「グレイハウンド」とはブラーのパークライフのジャケットでもお馴染みの犬で、ドッグレースはイギリスが発祥で、ギャンブルとしても定着しているようです。

しかし、以上のメンバーの説明は、やけにキレイで、今一つ腑に落ちない部分があります。

また、この曲の歌詞はフロントマンのカール・ハイドが自身の酔っ払った体験を歌にしたもの、と説明しています。

その為、歌詞は「酔っぱらいの戯言」と解釈して、訳しました。

歌詞には、ギャンブル(ドッグレース)、アルコール、女好き、そしてドラッグを連想するものが羅列され、まさに ”クズ野郎の哀歌” と言った感じです。


Underworld – Rick Smith & Karl Hyde 1998 Mini Poster – 40.5×30.5cm

 

なお、ミュージックビデオは4分20秒ほどの長さですが、フルバージョンは7分を超える長尺の曲です。
歌詞と和訳も、フルバージョンのものを掲載しました。

 

歌詞と和訳

Written by Darren Emerson, Karl Hyde & Rick Smith

Drive boy, dog boy, dirty, numb angel boy
In the doorway boy, she was a lipstick boy
She was a beautiful boy and tears boy
And all in your inner space boy

You had hands girl boy and steel boy
You had chemicals boy, I’ve grown so close to you, boy
And you just groan boy, she said, “come over, come over"
She smiled at you boy

(×2)

駆けろ、さあ、犬、さあ、汚れて、麻痺した天使、お前は
入口のとこで、なあ、あの娘は口紅つけて、おい
綺麗だった、なあ、涙して、そうだ
全部お前のココロの中、だろ

女のコの手をとった、堅物のガキ
クスリでイカれたガキ、なあ、お前とすっかり仲良くなれた、だろ
お前はただうめいてるガキ、あの娘は「おいで、おいで」って
お前に微笑むんだ、なあ

 

歌詞は ”boy”という単語が繰り返され、文章の形を成していません。boyを省くと少し意味が通る文章になります。boyは酔っぱらいの呼びかけ(うわ言) のようなものだと解釈して、上記のように訳しています。
・inner space 大気圏内、精神世界

・groan うめき、ののしり声

 

Let your feelings lift, boy, but never your mask boy
Random blonde boy, high density
Random blonde boy, blonde country
Blonde high density
You are my drug boy, you’re real boy
Speak to me and boy, dog dirty numb cracking boy

感覚を開けろ、おい、覆うなよ、ガキ
金髪の女を手あたり次第、おい、詰め込み過ぎだ
金髪の女を手あたり次第、なあ、金髪の国じゃないか
金髪を詰め込み過ぎ
お前は俺のドラッグ、なあ、お前は現実だ、おい
話してくれ、なあ、犬と、汚れて麻痺してラリってる、ガキ

 

density 密度

 

You get wet boy, big, big time boy, acid bear boy
And babes and babes and babes and babes and babes
And remembering nothing boy, when you like my tin horn boy
And get wet like an angel, derail

お前はびしょ濡れ、おい、ヤバいクスリ、ガキ、ヤクで暴れてる
可愛い女達、女達、女達、女達、女達

何も覚えちゃいない、なあ、はったりも嫌いじゃないだろ、おい
天使のように濡れて、正気じゃないさ

 

big time 一流の、非常に楽しい時間、スラングでヘ口インを指します
acid bear アシッドはLSDを指す言葉として使われ、bearは無頼漢の意味もあるので、上記のように訳しました
tin horn はったりの、見掛け倒しの(直訳 ”ブリキの角” から派生した意味です)
derail 脱線させる、正気を失う

 

You got a velvet mouth, you’re so succulent and beautiful
Shimmering and dirty wonderful
And hot times on your telephone line
You got to never land on your telephone and in walks an angel

ベルベッドの唇、みずみずしくて美しい
艶やかに、汚れて、素晴らしい
電話でお前とイチャついて
終わらないお前の電話と、天使のような歩き方

 

succulent 水気の多い、多肉
shimmering ちらちら光る、揺らめく
land on 着陸する

 

And look at me, your mum squatting pissed in a tube hole
At Tottenham Court Road, I just come out of The Ship
Talking to the most blonde I ever met
Shouting, “Lager, lager, lager, lager"
Shouting, “Lager, lager, lager, lager"
Shouting, “Lager, lager, lager, lager"
Shouting, “Lager, lager, lager"

Shouting “Mega, mega white thing, mega, mega
White thing, mega, mega white thing, mega, mega"
Shouting, “Lager, lager, lager, lager
Mega, mega white thing, mega, mega white thing"

So many things to see and do in the tube hole, true blonde
Going back to Romford, mega, mega, mega
Going back to Romford, hi mum, are you having fun?
And now are you on your way to a new tension and headache?

俺の方を見な、これまで会った一番の金髪女と話しながらちょうどパブから出てきたとき
トッテナム・コート・ロードで、お前のママがしゃがんでガラス管の穴に小便してた
叫んでる「酒だ、酒だ、酒だ、酒だ」
叫んでる「酒だ、酒だ、酒だ、酒だ」
叫んでる「酒だ、酒だ、酒だ、酒だ」
叫んでる「酒だ、酒だ、酒だ」

叫んでる「たくさん、たくさん、白いブツを、もっとたくさん
白いブツを、たくさん、たくさん、白いブツを、もっとたくさん」
叫んでる「酒だ、酒だ、酒だ、酒だ」

大量の見るものとやること、ガラス管の穴の中に、本物の金髪
ロムフォードに戻ろう、たくさん、たくさん、たくさん
ロムフォードに戻ろう、
やあ、ママ、楽しんでる?

そしてお前は頭痛を抱えて、気持ちを新たに自分の道を歩んでいるかい?

 

squat しゃがむ、うずくまる
piss 小便する
tube 、筒、チューブ、真空管、テレビ
Tottenham Court Road トッテナム・コート・ロード。ロンドンの地名。
The Ship ザ・シップ。ロンドンにあるパブの名前(イギリスのビールメーカー フラーズが経営している店のようです)

lager ラガービール
Romford ロムフォード。ロンドン東部の市街地。アンダーワールドが当時活動拠点としていた土地だそうです。

 

 

スラング?

スラングや若者言葉が多く収録されたネット辞書 Urban Dictionaryによると、「ボーン・スリッピー」とは ”ドラッグ中毒者” を意味するスラングと説明されています(詳しくはコチラ https://www.urbandictionary.com/define.php?term=born+slippy

「ナックス」については「変態で髭面の貧しいスカンジナビア人」を指すスラングだと説明されています(詳しくはコチラ https://www.urbandictionary.com/define.php?term=nuxx

(ただし、Urban Dictionaryはかなり適当な記事も多く、「Japan」の説明のトップは「世界最高のトイレがある国」となっています)。

 

オリジナル(無印) のボーン・スリッピー

無印の『Born Slippy』が収録されている音源は、最初のシングル(芝刈り機のジャケットものも) と、2ndアルバム「Second Toughest in the infants」の再発デラックスバージョンのみとなっています。

こちら↓で聴くことができます。

 

 

収録作品

アルバムジャケットを押すとアマゾンのページへ移動します。

Born Slippy(1996年)

1996年にリリースされた8曲入りシングルです。タイトルは「ボーン・スリッピー」ですが無印のボーン・スリッピーは収録されておらず、”Nuxx” の方のボーン・スリッピーが3バージョン収録されています。

ボーン・スリッピーのシングルは、収録曲違いの様々なバージョンがリリースされています。

 

1992-2012 The Anthology(2011年)

ベストトラック集 2CD+レアトラック集 1CDの計3枚組のベストアルバムです。

 

Second Toughest in the Infants: Super Deluxe Edition(邦題:弐番目のタフガキ 2015年)

1996年にリリースされた4枚目のアルバム「Second Toughest in the Infants」に、アウトテイクやレア曲を追加した4枚組のデラックスエディション。

無印版ボーン・スリッピーだけでなく、ディスク4にはNuxxの進化の過程6バージョン(+完成版)が収められています。