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【ジャンル解説】チェンバーロック(Chamber Rock)

2018-04-08音楽ジャンル辞典

音楽ジャンルを歴史と一緒にわかりやすくまとめました。

 

Chamber Rock:チェンバーロックとは何か

 
 

始まり:1960年代末ヨーロッパ

 チェンバーロックとは、プログレッシヴロックの1ジャンルで、室内楽(チェンバーミュージック)のような編成と、前衛的な作風が特徴のロックである。
 オペラチックなボーカルや、ロックには馴染みの薄い管楽器や弦楽器が多く使われる。

 商業性とは程遠いものが多いが、キング・クリムゾンの「太陽と戦慄(Larks’ Tongues in Aspic=ちなみに直訳すると”ヒバリの舌の煮こごり”)」の音が好みならば手にとる価値はあると思われる。

 

 

詳細解説

 チェンバーロックがジャンルとして成立したのは1970年頃、サード・イアー・バンドがジャンルの草分け的存在と言われる。ロックには馴染みが薄い管楽器(クラリネットやフルート、ホルン)や弦楽器(チェロやヴィオラ)が使用され、緊張感のあるアンサンブルを奏でる。

 ヨーロッパのバンドが多いが、非西洋圏の音楽(中近東アジアやインドなど)の要素も積極的に取り入れている。

 また、暗くシリアスなテーマをもったユニヴェル・ゼロなどは”暗黒チェンバー”とも形容される。

 

 

Recommended Records:レコメン系とは何か

 チェンバーロックの代表的なバンド ヘンリー・カウのクリス・カトラーはバンド解散後の1978年、世界中のアヴァンギャルドなインディーバンドを紹介する自主レーベル”Recommended Records”(レコメンデッド・レコード)を立ち上げた。同レーベルからリリースされるバンドは、日本においても”レコメン系”と呼ばれ、一部のコアなプログレファンの間で浸透している。

 また、同氏は商業主義なロックに対する運動”Rock in Opposition”(RiO)を実施し、ここ日本でも2014年RiOフェスが開催されている(日本の出演バンドは高円寺百景など)

 

 

代表的なアーティスト

ヘンリー・カウ(Henry Cow 活動期間:1968-1978)
サード・イアー・バンド(Third Ear Band 活動期間:1968-1974)
アール・ゾイ(Art Zoyd 活動期間:1969-)
ユニヴェル・ゼロ(Univers Zero 活動期間:1974-1987, 1999-)
・アクサク・マブール(Aksak Maboul 活動期間:1977-1981, 2010-)※無国籍アヴァンギャルド、レコメン系

 

 

動画(全部で7作品)

 

チェンバーロックやレコメン系に大きな影響を与えたであろうキング・クリムゾン『太陽と戦慄』

 

 

 

 

 

 

 

 

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