<歌詞和訳>A Design For Life – Manic Street Preachers 曲の解説と意味も
Manic Street Preachers – A Design For Life
マニック・ストリート・プリーチャーズ – ア・デザイン・フォー・ライフ
イギリス・ウェールズ出身のロックバンド マニック・ストリート・プリーチャーズの4thアルバム「Everything Must Go」に収録されている曲です。
同アルバムの最初のシングルとして、1996年4月にリリースされました。
マニックスのライヴを締めくくる曲として定着しており、地元ウエールズやイギリスではその歌詞の内容から労働者階級のアンセムと呼ばれています。
歌詞の意味と解釈
「デザイン・フォー・ライフ」とはそのまま訳すと"人生設計“ですが、歌詞で描かれているのは「労働者達が酔って憂さ晴らししている様子」です。
「俺らは愛について語ったりしない、酔っ払えりゃいいんだ」というフレーズは、目の前の現実を謳歌しているように聞こえますが、どこか皮肉にも聞こえます。
私の解釈としては「酔っ払っても明日の酒代ぐらい残しているよ。大したもんだろ? 俺の人生設計は」というような、自虐的なユーモアが混ざった感じが一番しっくりくるように思います。
歌詞と和訳
Written by James Dean Bradfield, Sean Moore & Nicky Wire
Libraries gave us power
Then work came and made us freeWhat price now for a shallow piece of dignity?
図書館が俺たちに力を与え、
仕事も見つかり、暮らしは不自由しなくなった
ちっぽけな尊厳を保つため、一体どれだけ費やしてきたんだろうか?
I wish I had a bottle
Right here in my dirty face to wear the scars
To show from where I came
俺が今酒瓶を持っていたら
ひと暴れしてこの薄汚い顔面に傷でも作って
俺がどんな生まれかわからせてやるよ
We don’t talk about love
we only want to get drunk
And we are not allowed to spend
As we are told that this is the endA design for life(×4)
俺たちは愛について語ったりしない
酔っ払えりゃそれでいいんだ
それ以上の贅沢は許されちゃいない
そんな事すりゃオシマイだって教わったのさ
人生設計ってやつさ
I wish I had a bottle
Right here in my pretty face to wear the scars
To show from where I came
俺が今酒瓶を持っていたら
ひと暴れして、キレイなこの顔に傷でも作って
俺がどんな生まれかわからせてやるだろうよ
We don’t talk about love
we only want to get drunk
And we are not allowed to spend
As we are told that this is the endA design for life(×4)
俺たちは愛について語ったりしない
酔っ払えりゃそれでいいんだ
それ以上の贅沢は許されちゃいない
そんな事すりゃオシマイだって教わったのさ
人生設計ってやつさ
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さらに解説
この曲は、マニックスにしては歌詞が短く、難しい言葉も使われていませんが、フレーズの一つ一つに重みがあります。
「Libraries gave us power」という印象的な一節は、「a shallow piece of dignity」に結ばれると考えると、「図書館がくれた力」を全面的に肯定してるわけではないように思われます。「役には立ったけどさ…」くらいのニュアンスだと捉えました。
※ただし、この一節が地元カーディフの図書館の銘板に刻まれた(→BARKS マニックスの「Design For Life」が図書館の銘板に)という話をきくと、やっぱり図書館への感謝はあると思います。
以下、リンク先より引用↓
ベーシストのニッキー・ワイヤーは図書館と馴染み深いようだ。同歌詞は作家ジョージ・オーウェルのほか、図書館にあったべつの銘板からインスピレーションを受け誕生したそうだ。BBCにこう話している。「ジョージ・オーウェルにインスパイアされたんだ。あのとき、オーウェルの本をたくさん読んでて、カミサンもニューポートの図書館で働いていた。ピル図書館だったと思うな。入り口のところに“Knowledge is power(知識は力なり)”ってあったんだ。その2つを組み合わせたんだよ。この曲はウェールズのワーキング・クラスのカルチャーについて書いているんだ。全てピッタリだったよ
また、「I wish I had a bottle right here in my dirty face to wear the scars」(今ボトルを握ってたら、俺の汚れた顔に傷を付けてやる)。酒瓶で自分の顔をぶん殴る? これだとあまり絵面が浮かびません。
そこで、「酔っ払って酒瓶を振り回してたら周りが止めに入って乱闘騒ぎになって気づいたら顔面に傷ができてた」というストーリーを、ちょっと強引ですがイメージしました。
こっちの方が自然な解釈だと、勝手に納得してます(笑)
収録アルバム
アルバムジャケットを押すとアマゾンのページへ移動します。
Everything Must Go(1996年)
リッチー・エドワーズの失踪、3人での活動後初となる4thアルバム。ドラマチックな歌とギター、メロディに集約された本作により、バンドは国民的なバンドへと昇り詰めました。
2007年に10th Anniversary Edition、2016年に20th Anniversary Editionがリリースされています(上のリンク先は10thになります)。
Forever Delayed(2002年)
デビュー10周年を記念してリリースされたベストアルバム。1stアルバム「Generation Terrorists」(1992年) から6th「Know Your Enemy」(2001年) までの代表曲を収録。リミックス版が収録されたボーナスディスク付き。
入門としては下のシングル集の方が良いですが、安く手に入るという点と、ライヴで多く演奏されているのは結局この時期の曲なので、そういう意味ではこちらもアリです。
National Treasures – The Complete Singles(2011年)
「国宝」と名付けられた2枚組全39曲収録のシングル集。1stアルバム「Generation Terrorists」(1992年) から10th「Postcards From A Young Man」(2010年) までの、アルバム未収録を含むシングル曲を網羅しています。
入門ならコチラがおススメです。