<歌詞和訳>Daydream Believer – The Monkees 曲の解説と意味も
The Monkees – Daydream Believer
ザ・モンキーズ – デイドリーム・ビリーバー
アメリカのアイドル/ロックグループ ザ・モンキーズが1967年にリリースしたシングル曲です。
モンキーズは、当時アイドル的人気の絶頂にあったザ・ビートルズに対抗して、オーディションを経て結成された男性4人組です。
結成当時、楽器を演奏できるメンバーがほとんどいない(作詞作曲は外部のプロによるもの)、自身のTV番組と連動したレコードリリースを行う等、商業志向が強いグループです。
その為、音楽的な評価は高くありませんが、いくつかの優れた楽曲やメンバーの個性により、今でも消えずに残っている数少ないアイドルグループです。
日本では、忌野清志郎(The Timers)による日本語カバーの方が定着しています。
モンキーズ版だけでなく、忌野清志郎版も、多数のアーティストによりカバーされています。
歌詞の意味と解釈
タイトル「デイドリーム・ビリーバー」は直訳すると"白昼夢の信者“ですが、ここでは"夢見心地の人“と訳しました。
歌詞は夢見心地の男性ジーンと、彼のパートナー ホームカミング・クイーン(直訳すると"同窓会の女王"ですが、ここでは"みんなの憧れ“としました)である彼女の、おそらく新婚生活の様子です。
みんなの憧れの女性を射止めた幸せ者のジーンですが、生活していく事はそう簡単ではありません。
弱音を吐きそうなジーンに、「しっかりしろ」とエールを送る、そんな歌詞になっています。
歌詞と和訳
Written by John Stewart
Chip: 7A
Davy: What number is this, Chip?
Other 3 Monkees: 7-A!
Davy: OK!, know what I mean, like don’t get excited man. It’s 'cos I’m short, I know
<オープニングの会話> ※ミュージックビデオではカットされています
チップ(プロデューサー):7A
デイビー:チップ、これは何番目?
他のメンバー:7Aだよ!
デイビー:わかったよ! ハイハイ、そう熱くなるなよ、「僕がチビだから」だろ
※レコーディング中のやり取りの一部が、そのまま曲の冒頭に使われています。
デイビーの"低身長いじり"はTV番組でもよくやっていたらしいです。普段は他のメンバーに言われるところを、ここでは先手を打って自分で言っています。
Oh, I could hide 'neath the wings
Of the bluebird as she sings
The six o’clock alarm would never ringBut it rings and I rise
Wipe the sleep out of my eyes
My shavin’ razor’s cold and it stings
あぁ、青い鳥の羽根の下
彼女の歌声でウトウトとしてた
朝6時の目覚まし、ずっと鳴らないでよ
でも目覚ましが鳴って、僕は起きる
両目をこすり
髭剃りは、冷たくてヒリヒリするんだ
Cheer up, sleepy Jean
Oh, what can it mean
To a daydream believer
And a homecoming queen
しっかりしろ、寝ぼけたジーン
そんなのどうって事ないさ
夢見心地の君と
みんな憧れてた彼女じゃないか
・cheer up 元気を出して、元気づける
・what can it mean ここではwhat does it mean?(そんなのどうでもいいだろ?)と同様の意味で、デイドリーム・ビリーバーのジーンを励ます言葉と解釈しました。
・homecoming queen 同窓会のクイーン。同窓会(homecoming)のコンテストで選ばれる優等生(男はking、女はqueen)。
You once thought of me
As a white knight on his steed
Now you know how happy I can beOh, and our good times starts and end
Without dollar one to spend
But how much, baby, do we really need
昔、君は僕の事
白馬の騎士だと思ってた。
今、わかるよね、僕がどれほど幸せか
そして、素敵な二人の時間、始まりも、終わりも
お金なんて無くていい。
でも、実際のところ、幾ら必要なんだろう
・steed (乗馬用の)馬
Cheer up, sleepy Jean
Oh, what can it mean
To a daydream believer
And a homecoming queen
(×4)
しっかりしろ、寝ぼけたジーン
そんなのどうって事ないさ
夢見心地の君と
みんな憧れてた彼女じゃないか
※cheer up以降の言葉は、ジーンのものでも彼女のものでもなく、第3者(ナレーター)のセリフだと解釈しました。
弱音を吐きそうなジーンに向かって"what can it mean"(ここでの"it"は「早起きが辛い」「お金が無くて将来が不安」などの弱音を指していると思われます)、「二人ならその程度の困難は乗り越えられるさ」とエールを送っているニュアンスで訳しました。
収録アルバム
アルバムジャケットを押すとアマゾンのページへ移動します。
Birds Bees & The Monkees(小鳥と蜂とモンキーズ 1968年)
モンキーズの5thアルバム。当時のセールスは過去のアルバムには及ばなかったようですが、アイドルグループから徐々にアーティストへと移行していった時期の作品です。
The Monkees Collection Volume 1(モンキーズ・スーパーベスト)
20曲入りのベストアルバム。ベストアルバムですが全米1位を獲得したデビュー曲「恋の終列車」など未収録のヒット曲もあります。