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<歌詞和訳>The Bitch Is Back (あばずれさんのお帰り) – Elton John 曲の解説と意味も

2019-09-03Elton John 歌詞和訳[生き方] 反抗/自由

Elton John – The Bitch Is Back
エルトン・ジョン – ザ・ビッチ・イズ・バック(邦題:あばずれさんのお帰り)

 

イギリスのシンガーでピアノ奏者 エルトン・ジョンの8thアルバム「Caribou」(カリブ) に収録されている曲です。

同アルバムの2枚目のシングルとして、1974年9月にリリースされました。

「ビッチ」という言葉が原因でアメリカのいくつかのラジオ局では放送禁止になったそうですが、エルトン自身は「自分のテーマソング」だと言っており、ライヴの定番曲となっています。

 

歌詞の意味と解釈

邦題にもある通り「ビッチ」とは"あばずれ" “尻軽女"など、女性を侮辱する時に使われる言葉です(本来の意味は"雌犬"ですが、その意味で使われる事はほとんどありません)。

また、現代では"嫌な女" “攻撃的な女性“の意味で使われる事が多く、"不快な事柄“を表現する時にもよく使われるようです。

 

この曲のアイデアは、作詞家バーニー・トーピンの当時の妻マキシン(『Tiny Dancer』のモデルとなっています) によるもので、不機嫌になったエルトンを「ビッチ・イズ・バック」と指摘していた(?) ところから来ているそうです。

そして、この曲の歌詞を読んだエルトンは、たいそう気に入ったそうです。

左からバーニー、マキシン、エルトン

この曲の歌詞は、誰かをこき下ろしているよりも「傍若無人な俺のお出まし」的なニュアンスの挑発的な内容だと解釈できます。

 

歌詞と和訳

Written by Bernie Taupin & Elton John

I was justified when I was five
Raising Cain, I spit in your eye
Times are changing, now the poor get fat
But the fever’s gonna catch you when the bitch gets back (oh)

5才の時には、俺はもう俺
派手に暴れて、あんたの面目を潰してやる
時代は変わって、今じゃ貧乏人がデブになる
だけどビッチが戻ってくれば、あんたの興奮も冷めやしない

 

justify 正当化する、整える
raise cain 騒ぎを起こす
 Cain(カイン)は旧約聖書に登場するアダムとイヴの長男で、弟アベルを殺した人物です
spit in someone’s eye 侮辱する
now the poor get fat 「昔は太る事ができたのは金持ちだったが、今はジャンクフードばかり食べる貧乏人が太っている」という意味と思われます
fever 熱、興奮

 

Eat meat on Friday, that’s alright
I even like steak on a Saturday night
I can bitch the best at your social do’s
I get high in the evening sniffing pots of glue, ooh

金曜日に肉を食べる、問題ないさ
土曜の晩のステーキもいいけれど
あんたの気取った振る舞いを、台無しにするのが一番の好物
夜に”アレ”を鼻から吸いこめば、すっかりハイになっちまう

 

eat meat on Friday 金曜に肉を食べる
 カトリックの「金曜日に肉を食べるのを避ける慣行」(受難の日)を揶揄しているものと思われます
I can bitch "can"には「録音する」という意味もあるようですが、ここでは文法は気にせずニュアンスで訳しています
sniff においを嗅ぐ、鼻から吸い込む
pots of glue 直訳すると「接着剤のポット」ですが、pot には「大麻」の意味があります。
 映画「ロケットマン」でもエルトンが鼻から白い粉を吸い込んでいるシーンがたびたびあります。

 

I’m a bitch, I’m a bitch
Oh, the bitch is back
Stone-cold sober, as a matter of fact

I can bitch, I can bitch
'Cause I’m better than you
It’s the way that I move
The things that I do, oh

俺はビッチ、俺はビッチ
ビッチのお戻りさ
何を隠そう完全にシラフ

メチャクチャにしてやるよ
いつだって俺のする事は
あんたの一歩先を
行ってるからさ

 

stone-cold 石のように冷たい、すっかり冷めた、揺るがない
sober しらふの、落ち着いた
as a mater of fact 実際のところ、何を隠そう

 

 

I entertain by picking brains
Sell my soul by dropping names
I don’t like those, my God, what’s that
Oh, it’s full of nasty habits when the bitch gets back (oh)

悪知恵を借りて人を楽しませ
人の名をかたって、魂を売り払う
こんなのイヤさ、神様、なんてこった
ビッチが戻ってくれば、汚いやり口で溢れかえる

 

pick one’s brain 知恵を借りる
droping names 有名人の名を借りる、有名人と知り合いぶる
nasty 不快な、卑劣な、汚い

 

I’m a bitch, I’m a bitch
Oh, the bitch is back
Stone-cold sober, as a matter of fact

I can bitch, I can bitch
'Cause I’m better than you
It’s the way that I move
The things that I do, oh
(Oh)

俺はビッチ、俺はビッチ
ビッチのお戻りさ
何を隠そう完全にシラフ

メチャクチャにしてやるよ
いつだって俺のする事は
あんたの一歩先を
行ってるからさ

 

 

I’m a bitch, I’m a bitch
Oh, the bitch is back
Stone-cold sober, as a matter of fact

I can bitch, I can bitch
'Cause I’m better than you
It’s the way that I move
The things that I do, oh

俺はビッチ、俺はビッチ
ビッチのお戻りさ
何を隠そう完全にシラフ

メチャクチャにしてやるよ
いつだって俺のする事は
あんたの一歩先を
行ってるからさ

 

Bitch, bitch, bitch is back
(×8)

ビッチ、ビッチ、ビッチのお戻りさ

 

 

収録アルバム

アルバムジャケットを押すとアマゾンのページへ移動します。

Caribou(1974年)

アメリカの「カリブー・ランチ」というスタジオで、わずか1週間で録音されたといわれる8thアルバム。エルトン・ジョン絶頂期の作品で、短期間で作られたとは思えない、ハイクオリティかつバラエティに富んだ作品となっています。

 

Diamonds(2017年)

いくつかあるベスト盤の中で、決定版的な内容のベスト盤。1枚に凝縮された「青」の通常盤と、究極ともいえる3枚組の「赤」の限定盤があります。