<歌詞和訳>Motown Junk – Manic Street Preachers 曲の解説と意味も
Manic Street Preachers – Motown Junk
マニック・ストリート・プリーチャーズ – モータウン・ジャンク
イギリス・ウェールズ出身のロックバンド マニック・ストリート・プリーチャーズの3枚目のシングルとして1991年1月にリリースされた曲です。
アルバムには未収録ですが、1stアルバム「Generation Terrorists」(1992年) の日本盤および2012年の再発盤にボーナストラックとして収録されています。
イントロに流れる「Revolution」のリフレインは、黒人ラップグループ パブリック・エネミーの曲からのサンプリングです。
歌詞の意味と解釈
タイトルにある「モータウン」とは、アメリカのレコードレーベル「Motown Records」を指します(Motownという名称は、自動車産業で有名な都市デトロイトの通称「Motor Town」からきています)。
レコードレーベル「モータウン」は、アフリカ系アメリカ人によって運営され、1960年代から70年代にはポップにアレンジしたブラックミュージックで、ポピュラーミュージックに多大な影響を与えました。
大量のヒットを生み出した為、本社には「ヒッツヴィルUSA」(USAヒット街)というニックネームが付きました。
所属アーティストにはダイアナ・ロス、スティーヴィー・ワンダー、マーヴィン・ゲイなどがいます。
Motown Encyclopedia (English Edition)
また、曲中には「ジョン・レノンが撃たれた時、笑ってやった」という過激なフレーズがあります。現在では、若気の至りを反省してか、ライヴではこの箇所は歌わなくなっているようです。
この曲でマニックスが否定しているのは、黄金期のモータウンサウンドやビートルズではなく、それらを模倣したような80年代の中身のないポップミュージックだったようです。
歌詞と和訳
Written by Sean Moore, James Dean Bradfield, Nicky Wire & Richey Edwards
Never ever wanted to be with you
The only thing you gave me was the boredom I suffocate in
Adrift in cheap dreams don’t stop the rain
Numbed out in piss towns just want to dig their graves
お前らなんかといたくなかった
お前らがくれたのは、窒息しそうな退屈だけ。
安っぽい夢に取り残され、雨は止まない
シケた街で無感覚になって、やりたい事と言えば奴らの墓を掘る事
・adrift 漂流する、取り残された
Motown, motown junk
I laughed when Lennon got shot
21 years of living and nothing means anything to me
モータウン、モータウン・ジャンク
ジョン・レノンが撃たれた時は笑ってやった
21年間生きてきた俺に、何の意味もなかった
Motown junk a lifetime of slavery
Songs of love echo underclass betrayal
Stops your heart beating for 168 seconds
Stops your brain thinking for 168 seconds
Motown junk, motown junk, motown junk, motown junk
モータウン・ジャンク 奴隷の一生
ラヴソングは下層民の裏切りを反響させ
168秒間、お前の鼓動を止める
168秒間、お前の思考を止める
モータウン・ジャンク、モータウン・ジャンク
I don’t want cause I just get
All your slut heroes offer is a fear of the future
Past made useless cause I’m dying now
Communal tyranny a jail that bleeds our wrists
お前らの卑猥なヒーローがくれるのは未来への恐怖だけ
だから俺は欲しくない
死んだも同然の俺にとって、過去など何の意味もない
共同社会の暴政、リストカットを促す牢獄
・slut だらしない女、売春婦
・communal 共同の、共同社会の、コミューンの
・tyranny 横暴、暴政
Motown, motown junk
I laughed when Lennon got shot
21 years of living and nothing means anything to me
モータウン、モータウン・ジャンク
ジョン・レノンが撃たれた時は笑ってやった
21年間生きてきた俺に、何の意味もなかった
Motown junk a lifetime of slavery
Songs of love echo underclass betrayal
Stops your heart beating for 168 seconds
Stops your brain thinking for 168 seconds
Motown junk, motown junk, motown junk, motown junk
(×2)
モータウン・ジャンク 奴隷の一生
ラヴソングは下層民の裏切りを反響させ
168秒間、お前の鼓動を止める
168秒間、お前の思考を止める
モータウン・ジャンク、モータウン・ジャンク
We live in urban hell, we destroy rock and roll
俺らは都市の地獄で暮らし、ロックンロールを破壊する
Manic Street Preachers Everything Must Go Monochrome Tシャツ
収録アルバム
アルバムジャケットを押すとアマゾンのページへ移動します。
Generation Terrorists(1992年)
「2枚組のアルバムを1枚出し、チャートの1位をとって解散する」という衝撃発言とともにリリースされた1stアルバム。結果、チャート1位などとれず、解散もせず、そもそも2枚組ですらない、わけですが(解散宣言を真面目に受け取ったのは日本だけだったという話も…)。サウンドはパンク+ガンズ・アンド・ローゼズと言った感じで安直ですが、今でもライヴで重要な位置を占める曲が多数収録されています。
2012年にリマスター+別バージョンのボーナスディスクが付いた20周年記念盤がリリースされました(リンク先はそちらになります)。
Forever Delayed(2002年)
デビュー10周年を記念してリリースされたベストアルバム。1stアルバム「Generation Terrorists」(1992年) から6th「Know Your Enemy」(2001年) までの代表曲を収録。リミックス版が収録されたボーナスディスク付き。
入門としては下のシングル集の方が良いですが、安く手に入るという点と、ライヴで多く演奏されているのは結局この時期の曲なので、そういう意味ではこちらもアリです。
National Treasures – The Complete Singles(2011年)
「国宝」と名付けられた2枚組全39曲収録のシングル集。1stアルバム「Generation Terrorists」(1992年) から10th「Postcards From A Young Man」(2010年) までの、アルバム未収録を含むシングル曲を網羅しています。
入門ならコチラがおススメです。