<歌詞和訳>You Love Us – Manic Street Preachers 曲の解説と意味も
Manic Street Preachers – You Love Us
マニック・ストリート・プリーチャーズ – ユー・ラヴ・アス
イギリス・ウェールズ出身のロックバンド マニック・ストリート・プリーチャーズの1stアルバム「Generation Terrorists」(1992年) に収録されている曲です。
同アルバムからの3枚目のシングルとして、1992年1月にリリースされました。
もともとは1991年3月にインディーレーベルのHeavenlyからリリースされており、そちらは「Heavenly Version」と呼ばれています。
歌詞の意味と解釈
タイトルの「ユー・ラヴ・アス」を文字通り受け取ると、バンドとファンとの固い絆を現している曲のように思えます。
現在でもマニックスのライヴには欠かせない定番曲で、ライヴではファンとの一体感が生まれます。
しかし、ライヴとは違い、歌詞にはかなり皮肉が効いています。
この曲は、マニックスによる、自身をとりまく批判やバッシングなどに対するカウンターであり、Youとはファンではなく「批判やバッシングを行うマスメディアや評論家達」あるいは「狂信的になり過ぎたファン」を指していると考えられます。
この事は「ホロコーストのように、お前らは俺らを愛す」というフレーズからも推測できます。
「リアルを歌う俺らにイチャモンつけるお前ら。お前らの偽善を暴いてやる。お前らは俺らの事が気になってしょうがないんだろ?」
こんな解釈で和訳しました。
歌詞と和訳
Written by Sean Moore, James Dean Bradfield, Nicky Wire & Richey Edwards
We are not your sinners
Our voices are for real
We realized and won’t be mourned
We going to burn your deathmask uniformsWe won’t die of devotion
Understand we can never belong
Throw some acid into your face
Pollute your mineral water with a strychnine taste
俺らはお前らの罪を償ったりしない
俺らはリアルの為に声を上げる
わかったんだ、嘆いている暇など無いと。
死に顔みたいなお前らのユニフォームを焼き払ってやるよ
献身的な死など無意味
わかるだろ、俺らは服従などしない
お前らの顔面にアシッドをぶっかける
お前らのミネラルウォーターにストリキネーネを混入する
・mourn 嘆く、哀悼する、喪に服す
・pollute 汚染する、冒涜する
・strychnine ストリキニーネ、強い毒性を持つ薬物
You love us
You love
You love us
Oh you love us
You love
You love us
You love us
You love
お前らは俺らを愛してる
お前らは愛してる
俺らの事を
お前らは俺らが大好き
'Til I see love in statues
Your lessons drill inherited sin
Parliaments a fake life saver
You better wake up and smell the real flavourYou love us like a holocaust
Same P.R. problem as E.S.T
(×2)
愛を彫刻にでもしない限り
お前らは原罪ってのを償うお勉強ばかり
議会なんて偽りの救済者
いい加減目を覚めせ、現実の匂いを嗅ぎ取れ
お前らは俺らを愛す、ホロコーストのように
広告の問題などサマータイムと同じ
・drill 穴を開ける、厳しい訓練をする、ドリル
・parliament 議会、国会、集団
・savor 救助者、節約家
・holocaust 大虐殺
・P.R. Public Relations、広告・宣伝、ピーアール
・E.S.T Europian Summer Time(ヨーロッパ夏時間)でしょうか。「見せかけだけを変えて」必死に広告する企業やアーティストに対する皮肉だと解釈しました。
You love us
You love
You love us
Oh you love us
You love
You love us
You love us
You love
お前らは俺らを愛してる
お前らは愛してる
俺らの事を
お前らは俺らが大好き
Manic Street Preachers Everything Must Go Monochrome Tシャツ
収録アルバム
アルバムジャケットを押すとアマゾンのページへ移動します。
Generation Terrorists(1992年)
「2枚組のアルバムを1枚出し、チャートの1位をとって解散する」という衝撃発言とともにリリースされた1stアルバム。結果、チャート1位などとれず、解散もせず、そもそも2枚組ですらない、わけですが(解散宣言を真面目に受け取ったのは日本だけだったという話も…)。サウンドはパンク+ガンズ・アンド・ローゼズと言った感じで安直ですが、今でもライヴで重要な位置を占める曲が多数収録されています。
2012年にリマスター+別バージョンのボーナスディスクが付いた20周年記念盤がリリースされました(リンク先はそちらになります)。
Forever Delayed(2002年)
デビュー10周年を記念してリリースされたベストアルバム。1stアルバム「Generation Terrorists」(1992年) から6th「Know Your Enemy」(2001年) までの代表曲を収録。リミックス版が収録されたボーナスディスク付き。
入門としては下のシングル集の方が良いですが、安く手に入るという点と、ライヴで多く演奏されているのは結局この時期の曲なので、そういう意味ではこちらもアリです。
National Treasures – The Complete Singles(2011年)
「国宝」と名付けられた2枚組全39曲収録のシングル集。1stアルバム「Generation Terrorists」(1992年) から10th「Postcards From A Young Man」(2010年) までの、アルバム未収録を含むシングル曲を網羅しています。
入門ならコチラがおススメです。