<歌詞和訳>Now and Then – The Beatles 曲の解説と意味も
The Beatles – Now and Then
ザ・ビートルズ – ナウ・アンド・ゼン
ザ・ビートルズの27年ぶりの新曲として2023年11月にリリースされた曲で、ポール・マッカートニーは「ビートルズ最後の新曲」であると述べています。
『Free as a Bird』『Real Love』同様、ジョン・レノンが生前に残したデモテープを元に作られた曲で、当初は他の2曲と同じくビートルズのアンソロジー・プロジェクトの一環としてアンソロジーアルバムに収録される予定でした。
しかし他の2曲と違い、デモ音源からノイズを取り除くのが困難だった等の理由から、曲の制作は中断されていました。
2022年にリリースされた「リボルバー」スペシャル・エディションで用いられた"デミックス“(音源分離)と呼ばれるAI技術をこの曲に用いる事をポールが考え、2023年『Now and Then』は完成しました。
リボルバー (スペシャル・エディション(デラックス))(SHM-CD)(2枚組)
ジャケットは一見シンプル過ぎて味気なく思えますが、文字の配列はビートルズの1stアルバム「Please Please Me」や赤盤、青盤を想起させるものとなっています。
シングル曲としてUKオフィシャルチャートで1位を獲得。ビートルズとしては1969年の『The Ballad of John and Yoko」』以来54年ぶりのシングルチャート1位の曲となりました。
歌詞の意味と解釈
タイトルの「ナウ・アンド・ゼン」は"時々“、"たまに“という意味です。
直訳すると「今とその時」ですが、これは「今+その時」で、"時々"という意味になっています。
歌詞の内容は、大雑把に言うと「離れてしまった相手へ感謝と変わらぬ愛情を伝えるラブソング」です。
歌詞に登場する相手(You)は恋人とも家族とも同胞とも受け取れ、シンプルな歌詞の中に、長い年月をともにした間柄だからこそ伝わる含意のようなものも感じられます。
ジョンの視点で考えれば、妻のオノ・ヨーコともビートルズのメンバーとも、母親のジュリアともとることができそうです。
しかし、ここでは特定の人物を想定せず、普遍的なラブソングとして訳しました。
歌詞と和訳
Written by John Lennon
I know it’s true
It’s all because of you
And if I make it through
It’s all because of you
本当だよ
全部君の仕業さ
僕が上手くやり遂げたなら
全部君の仕業
・make it through うまくやり遂げる、何とか乗り越える
※because of は否定的な意味合いで使われることが多く(~のせいで)、感謝だけではない複雑なニュアンスが含まれていると思われます。
And now and then
If we must start again
Well, we will know for sure
That I will love you
たまに思う
僕らがまたやり直すことになったら
そう、はっきりするだろう
僕は君を愛していると
Now and then
I miss you
Oh, now and then
I want you to be there for me
Always to return to me
たまに
君が恋しくなる
あぁ、たまに
君にそばにいて欲しい
いつだって、戻ってきて
I know it’s true
It’s all because of you
And if you go away
I know you’ll never stay
本当だよ
全部君の仕業さ
君がどこかへ行ってしまったら
君はもういない
Now and then
I miss you
Oh, now and then
I want you to be there for me
たまに
君が恋しくなる
あぁ、たまに
君にそばにいて欲しい
I know it’s true
It’s all because of you
And if I make it through
It’s all because of you
本当だよ
全部君の仕業さ
僕が上手くやり遂げたなら
全部君の仕業
収録アルバム
アルバムジャケットを押すとアマゾンのページへ移動します。
The Beatles:1967-1970(2023 Edition)(2023年)
新曲『Now and Then』リリースに合わせて、最新ミックス&追加収録曲によって再リリースされた赤盤(1962-1966)と青盤(1967-1970)。『Now and Then』が収録されているのはこちらの青盤となっています。