<歌詞和訳>Piggies – The Beatles 曲の解説と意味も
The Beatles – Piggies
ザ・ビートルズ – ピッギーズ
ザ・ビートルズの10thアルバム「The Beatles(通称 ホワイトアルバム)」(1968年) に収録されている曲です。
ハープシコードが奏でる穏やかなメロディとは対照的に、歌詞は資本主義・階級格差への批判が込められたものと言われています。
また、『Helter Skelter』と同様、カルト集団を率いた殺人犯チャールズ・マンソンにインスピレーションを与えた曲としても知られており、不穏な歌詞もあいまって、この曲を否定的に見る批評家もいます。
歌詞の意味と解釈
ジョージ・ハリスンが作った曲で、「ピッギーズ」(ブタ共)とは"金持ちやブルジョアジー“を指しているそうです。
(ビートルズのメンバーは全員労働者階級出身といわれています。少なくとも裕福な家庭の出身ではありません)
人をブタに例えた風刺は、イギリスの作家ジョージ・オーウェルの「動物農場」から着想を得たものだそうです。
(ジョージ・オーウェルに影響を受けたロックアーティストは多く、ピンク・フロイドからレディオヘッド、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンなども影響下にあります)
一方、ブタを"警察"の事だと解釈し、この曲を反体制的な曲とする見方もあったそうです。
歌詞と和訳
Written by George Harrison
Have you seen the little piggies crawling in the dirt?
And for all the little piggies, life is getting worse
Always having dirt to play around in
泥の中を這いまわる小ブタ共を見た事はあるかい?
小ブタ共にとって生活は苦しくなるばかり
だから、泥にまみれて遊ぶくらいしかできないんだ
・dirt 泥、汚れ、排泄物、中傷
Have you seen the bigger piggies in their starched white shirts?
You will find the bigger piggies stirring up the dirt
Always have clean shirts to play around in
きちんと糊のきいた白シャツを着てる太ったブタ共を見た事はあるかい?
太ったブタ共がクソをまき散らしてるんだ
そして、いつもキレイなシャツを着て遊び回ってるんだ
・starch でんぷん、洗濯用のり、堅苦しさ、のりをつける
・stir up かき回す、煽る、掻き立てる、動かす
In their styes with all their backing
They don’t care what goes on around
In their life, there’s something lacking
What they need’s a damn good whacking!
厳重に守られた豚小屋の中にいて
外で何が起ころうと、奴らは気にしない
奴らの生活には、何かが欠けている
キツく殴られなきゃダメみたいだ!
・sty 豚小屋、麦粒腫(ものもらい)
・damn good すごくいい、
・whacking 殴る事、とてつもない、ひどく
Everywhere there’s lots of piggies living piggy lives
You can see them out for dinner with their piggy wives
Clutching forks and knives to eat their bacon
どこもかしこも、ブタの生活を送るブタ共だらけ
見えるだろ、ブタの奥さんを連れて、夕食に出かける奴らが
フォークとナイフを握りしめ、自分たちのベーコンを食べるんだ
One more time
もう一度
収録アルバム
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The Beatles(通称 ホワイトアルバム 1968年)
通算10枚目のアルバムで、メンバーそれぞれの方向性が光る様々な楽曲が収録された、2枚組30曲の大作です。