<歌詞和訳>Killing In The Name – Rage Against The Machine 曲の解説と意味も
Rage Against The Machine – Killing In The Name
レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン – キリング・イン・ザ・ネーム
政治的な活動姿勢で知られるアメリカのロックバンド レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンの1stアルバム「Rage Against The Machine」に収録されている曲です。
同アルバムのリードシングルとして、1992年11月にリリースされました。
2010年に、とある音楽ファンの運動をきっかけにクリスマスのUK シングルチャートで1位を獲得しました。
バンドはそれに応えイギリスでフリーライブを決行しました(詳細は和訳の後に掲載しています)。
歌詞の意味と解釈
この曲の歌詞は、1992年に起こったロサンゼルス暴動から影響を受けたものと言われています。
ロサンゼルス暴動(1992年4月~5月) 黒人男性のスピード違反者に対し、LA市警の白人警官が20人近くで暴行を加えた「ロドニー・キング事件」において、白人警官達に無罪判決が下された事がきっかけとなり、この評決に怒った大勢の黒人が暴徒化、ロサンゼルスを中心に暴動へと発展した。
(詳細はwikipediaにて https://ja.wikipedia.org/wiki/ロサンゼルス暴動)
歌詞の一節「警官バッジを付けた白人なら、殺しが正当化されるのか?」は、まさにそれを指しています。
また、タイトルの「キリング・イン・ザ・ネーム」は、一部が欠けている不完全なフレーズです。
曲中では「Killing in the name of …」と歌われ、name of の後に続く言葉(…) は歌われておらず、そこには「どのような大義名分の下に行われようが、”殺しは殺し” だ」というバンド側の主張を感じさせます。
そして、「自分たちの都合で殺しや暴力を正当化する権力者どもの言いなりになるな、盲目にされるな」というのが、この曲の最大のメッセージだと思われます。
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歌詞と和訳
Written by Zack de la Rocha & Rage Against the Machine
Killing in the name of…
名の下に行われる殺し(正当化される殺し)
Some of those that work forces, are the same that burn crosses(×4)
暴力を行使するヤツら(軍隊や警官や政治家や権力者)は、十字架を燃やすヤツら(危険な差別主義団体)と同類
・forces 力、暴力、権力者
・burn crossed 十字架を燃やす(白人至上主義の差別主義団体KKK(クー・クラックス・クラン)を指しています)
Ugh!
Killing in the name of…
Killing in the name of…Now you do what they told ya(×4)
And now you do what they told ya(×)
But now you do what they told ya!
Well now you do what they told ya!
正当化される殺し
正当化される殺し
お前は今、権力者どもの言いなり
お前はヤツらの言いなり
それでもお前はヤツらの言いなり!
お前はいつまでもヤツらの言いなり!
Those who died are justified
For wearing the badge, they’re the chosen whites
You justify those that died
By wearing the badge, they’re the chosen whites
(×2)
警官バッジを付けた、選ばれし白人の死は
正義になる
警官バッジを付けた、選ばれし白人による殺しは
正義になる
Some of those that work forces, are the same that burn crosses(×4)
Ugh!
Killing in the name of…
Killing in the name of…
暴力を行使するヤツらは、十字架を燃やすカルト集団と同類
正当化される殺し
正当化される殺し
Now you do what they told ya(×4)
And now you do what they told ya
(Now you’re under control) And now you do what they told ya(×7)
お前は今、権力者どもの言いなり
お前は今、ヤツらの言いなり
(支配下に置かれ)お前は今、ヤツらの言いなり
Those who died are justified
For wearing the badge, they’re the chosen whites
You justify those that died
By wearing the badge, they’re the chosen whites
(×2)
Come on!
警官バッジを付けた、選ばれし白人の死は
正義になる
警官バッジを付けた、選ばれし白人による殺しは
正義になる
いくぞ!
Ugh!
Yeah!
Come on!
Ugh!
Fuck you, I won’t do what you tell me(×7)
Fuck you, I won’t do what you tell me!(×9)
Motherfucker!
Ugh!
ふざけるな、俺はヤツらの言いなりにはならない
ふざけるな、俺はヤツらの言いなりにはならない!
クソッタレ!
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UKシングルチャート1位
2009年12月、17年前にリリースされたこの曲が突如、UKシングルチャートの1位を獲得しました。
クリスマス時期のイギリスのシングルチャートは、イギリスのオーディション番組「Xファクター」の優勝者が1位を獲得するのが長年の恒例になっていました。
これに対し、とある音楽ファンの夫婦はSNS上で「Xファクターの優勝者の1位獲得阻止」を呼びかけ、対抗する曲としてこの『Killing In The Name』を選びました。
これは様々な反響を呼び大きな運動となり、結果として『Killing In The Name』がシングルチャート1位を獲得するという快挙となりました。
一方、バンド側はこの曲の売上金をホームレス支援団体へ寄付。さらに2010年6月にはロンドンで8万人ものファンを集めたフリーライヴを決行しました。
このライヴの模様はDVD化しています。
(ちなみに、フリーライヴの経費はバンドが負担したそうです)
収録アルバム
アルバムジャケットを押すとアマゾンのページへ移動します。
Rage Against The Machine(1992年)
過激な内容のラップと強靭なファンクネス、変則的なギターと重量級のグルーヴが、絶対的な個性として熱烈に支持された、1stアルバムです。
焼身自殺の僧侶のジャケットは、発禁にならないのが不思議です。