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<歌詞和訳>High and Dry – Radiohead 曲の解説と意味も

2017-12-26[The Bends],[シングル曲(UK) Radiohead],Radiohead 歌詞和訳[社会] 風刺/抗議

Radiohead – High and Dry
レディオヘッド – ハイ・アンド・ドライ

 

イギリスのオルタナティヴ・ロックバンド レディオヘッドの2ndアルバム「The Bends」( “潜水病" の意味) に収録されている曲です。

1995年2月に『Planet Telex』とともに両A面シングルとしてリリースされました。

 

トム・ヨークがレディオヘッド結成以前から演奏していた曲で、「The Bends」録音時には、トムを含むバンドメンバーから存在を忘れられていたそうです。

ところが、プロデューサーのジョン・レッキーがデモテープを見つけ、メンバーに録音するよう説得したといいます。
結局、録音はされずデモテープをミックスし直したものがアルバムに収録されました(メンバーは収録も拒んでいたらしいですが)。

危うくお蔵入りするところだった名曲です。

ライヴでは全く演奏されていません。私は『Creep』以上にこの曲が聴きたい…。


RADIOHEAD レディオヘッド (初来日25周年記念) – Alley/ポスター 【公式/オフィシャル】

 

歌詞の意味と解釈

歌詞の内容は、「イケてる自分(リア充)」を必死で演じる青少年を皮肉ったものと思われます。

タイトルの「ハイ・アンド・ドライ」は抽象的な表現ですが、サビに「Don’t leave me high」「Don’t leave me dry」とあるように、仲間外れ(干される) 事を指すようです。

リア充を装っても、心の中では孤独と自己評価に対する恐怖でいっぱい。こういう気持ちは多少なりとも誰にでもあるものかもしれません。ただし、トム・ヨークはそういった感情を容赦なく追い詰めていきます。

 

歌詞と和訳

Written by Ed O’Brien, Colin Greenwood, Jonny Greenwood, Thom Yorke & Philip Selway

Two jumps in a week, I bet you
Think that’s pretty clever, don’t you, boy

Flying on your motorcycle
Watching all the ground beneath you drop

週に2回のお楽しみ
君はずいぶん得意気だ、そうだろ?

バイクにみたいにまたがって
下に迫ってくる地面(体)を見つめてる

 

Two jumps in a week 週に2回のジャンプ。海外のサイトでは、この表現を「週に2回、別々の女の子と寝る事」と紹介されていました。この一文で、だいたいこの曲のテーマがわかるような気がします。

 

You’d kill yourself for recognition
Kill yourself to never, ever stop

You broke another mirror
You’re turning into something you are not

自分が認められるためなら死さえ恐れず
殺されたって止めやしない

君はまた鏡を壊して
自分じゃない何かに変わっていく

 

Don’t leave me high
Don’t leave me dry
Don’t leave me high
Don’t leave me dry

「僕を見限らないで
僕を終わらせないで
僕を見限らないで
僕を終わらせないでくれ」

 

Drying up in conversation
You will be the one who cannot talk

All your insides fall to pieces
You just sit there wishing you could still make love

会話が途切れ、
君は何も話せなくなる

君の想いはバラバラに砕け
それでもそこに座ったまま、一緒に寝たいと思っている

 

They’re the ones who’ll hate you
When you think you’ve got the world all sussed out

They’re the ones who’ll spit at you
You will be the one screaming out

みんな君を嫌うのさ
世間を知った気でいるから

彼らに唾を吐きかけられたら
君は悲鳴を上げるだろうね

 

suss out 調査する、理解する
spit at ~に唾を吐く

 

Don’t leave me high
Don’t leave me dry
Don’t leave me high
Don’t leave me dry

「僕を見限らないで
僕を終わらせないで
僕を見限らないで
僕を終わらせないでくれ」

 

Oh, it’s the best thing that you’ve ever had
The best thing that you’ve ever, ever had
It’s the best thing that you’ve ever had
The best thing you’ve had has gone away

あぁ、君の人生で最高の出来事
君の人生のね
それが君の人生で最高の出来事さ
最高の出来事はもう終わったんだ

 

So don’t leave me high
Don’t leave me dry
Don’t leave me high
Don’t leave me dry
Don’t leave me high
Don’t leave me high
Don’t leave me dry

「僕を見限らないで
僕を終わらせないで
僕を見限らないで
僕を終わらせないで
僕を見限らないで
僕を見限らないでくれ
僕を終わらせないでくれよ」

 


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収録アルバム

アルバムジャケットを押すとアマゾンのページへ移動します。

The Bends(1995年)

2ndアルバム。3本のギターを中心とした、強烈なエモーションと構成美が一体となった内省的ギターロックの大傑作です。

 

Best of(2006年)

1st「Pablo Honey」(1993年) から6th「Hail To The Thief」(2003年) までの代表曲を収録したベストアルバム。2枚組(白) と1枚(黒) のものがあります。

 

ヘッドレス・チキンの

レディオヘッド(オン・ア・フライデイ)結成以前にトムが参加していたバンド The Headless Chickensの『High and Dry』(1989年のものだそうです)。サウンドが「Pablo Honey」っぽいです。

 

 

トム・ヨークの評伝。「On A Friday」や「Headless Chicken」からソロ作品まで