<歌詞和訳>Piano Man – Billy Joel 曲の解説と意味も
Billy Joel – Piano Man
ビリー・ジョエル – ピアノ・マン
アメリカのシンガーソングライターでピアノ奏者 ビリー・ジョエルの2ndアルバム「Piano Man」に収録されている曲です。
同アルバムからのシングルとして、1973年11月にリリースされました。
曲名の ”ピアノマン” は、ビリー・ジョエルの代名詞となっています。
歌詞の意味と解釈
デビュー作「Cold Spring Harbor」(1971年) が不本意な出来栄えでヒットもしなかった後、ビリー・ジョエルはしばらくロサンゼルスのバーで演奏活動をしていました。
その実体験をもとに作られた曲がこの『ピアノマン』だと言われています。
歌詞に登場するキャラクターも、実在の人物をもとにしているそうです。
哀愁を誘うバーの客達と、「こんな所では終わらない」と野心を燃やすピアノマンと友人。
バーの情景がありありと浮かんでくる歌詞です。
歌詞と和訳
Written by Billy Joel
It’s nine o’clock on a Saturday
The regular crowd shuffles in
There’s an old man sitting next to me
Making love to his tonic and gin
土曜の夜9時
いつもの顔ぶれが集まってくる
隣に座った老人は
ジントニックですっかり出来上がっている
・shuffle シャッフルする、混ぜる、引きずって歩く
・tonic and gin ジントニック(通常はgin and tonicと表記します)
He says, “Son, can you play me a memory
I’m not really sure how it goes
But it’s sad and it’s sweet and I knew it complete
When I wore a younger man’s clothes."
彼が言った「若いの、思い出のあの曲はできるかい?
どんなだったかよく覚えちゃいないが
悲しくて甘い曲で、よく覚えていたのさ
俺が若くてシャレた格好していた頃だったな」
・son 息子、若者、子孫
La la la, di da da
La la, di da da da dum
ラララ、ディダダ
ララ、ディダダダ
Sing us a song, you’re the piano man
Sing us a song tonight
Well, we’re all in the mood for a melody
And you’ve got us feeling alright
歌ってくれよ、ピアノ弾きさん
歌ってくれよ、今夜
俺達は歌に浸りたいのさ
ステキな気持ちにさせてくれよ
Now John at the bar is a friend of mine
He gets me my drinks for free
And he’s quick with a joke or to light up your smoke
But there’s someplace that he’d rather be
カウンターにいるのは友達のジョン
ヤツは僕に酒をおごってくれる
冗談を言うのも、客のタバコに火をつけるのも手際いい
だけど、ヤツにはもっと相応しい場所がある
He says, “Bill, I believe this is killing me."
As the smile ran away from his face
“Well I’m sure that I could be a movie star
If I could get out of this place"
「ビル、もううんざりだよ」
神妙な顔をしてヤツが言う
「こんなところから抜け出せたら俺は、
ムービースターにだってなれるはずさ」
・Bill ビル(ビリー・ジョエルはバーで演奏していた頃、レコード会社との契約の都合上”Bill Martin”という別名を使っていたといいます)
・kill me 耐えられない、うんざり
La la la, di da da
La la, di da da da dum
ラララ、ディダダ
ララ、ディダダダ
Now Paul is a real estate novelist
Who never had time for a wife
And he’s talkin’ with Davy, who’s still in the Navy
And probably will be for life
ポールは小説を書いている不動産屋
忙しくて結婚相手も見つけられなかった
彼の話し相手は海軍を抜けられないデイヴィ―
一生を捧げる事になりそうさ
・real estate 不動産屋、不動産
And the waitress is practicing politics
As the businessmen slowly get stoned
Yes, they’re sharing a drink they call loneliness
But it’s better than drinkin’ alone
ウエイトレスは酔っ払ったビジネスマンの
扱い方も慣れてきた
彼らは孤独という名の酒を分け合ってる
それでも、一人で飲むよりよっぽどマシさ
・politic 政治、策略、駆け引き
・stoned 酔っ払った
Sing us a song, you’re the piano man
Sing us a song tonight
Well, we’re all in the mood for a melody
And you’ve got us feeling alright
歌ってくれよ、ピアノ弾きさん
歌ってくれよ、今夜
俺達は歌に浸りたいのさ
ステキな気持ちにさせてくれよ
It’s a pretty good crowd for a Saturday
And the manager gives me a smile
‘Cause he knows that it’s me they’ve been comin’ to see
To forget about life for a while
土曜日にしては随分賑わっている店内
支配人は僕に微笑みかける
彼は知っているんだ、客達は少しの間、人生を忘れる為に
僕を観に来ているって
・for a while 少しの間
And the piano, it sounds like a carnival
And the microphone smells like a beer
And they sit at the bar and put bread in my jar
And say, “Man, what are you doin’ here?"
ピアノはカーニバルのような音色で
マイクはビールのような香りを漂わす
カウンターに座る客達は、チップを弾みながら僕に言う
「君はどうしてこんなところで演奏してるんだい?」
・bread パン、金
La la la, di da da
La la, di da da da dum
ラララ、ディダダ
ララ、ディダダダ
Sing us a song, you’re the piano man
Sing us a song tonight
Well, we’re all in the mood for a melody
And you’ve got us feeling alright
歌ってくれよ、ピアノ弾きさん
歌ってくれよ、今夜
俺達は歌に浸りたいのさ
ステキな気持ちにさせてくれよ
BILLY JOEL ビリー・ジョエル – 81 TOUR/Tシャツ/メンズ 【公式/オフィシャル】
収録アルバム
アルバムジャケットを押すとアマゾンのページへ移動します。
Piano Man(1973年)
デビュー作の失敗を経て、見事チャートインを果たした、ビリー・ジョエルにとってターニングポイントといえる2ndアルバムです。
Billy Joel: The Ultimate Collection(邦題:ビリー・ザ・ヒッツ 2000年)
キャリアを総括した全36曲2枚組のベストアルバム。ベストアルバムは何種類か出ていますが、代表曲を網羅するにはこれが一番と思われます。
Piano Man The Very Best Of Billy Joel(2004年)
19曲入りのお手軽なベストアルバムです。
栄光と挫折が明かされるロングインタビュー