<歌詞和訳>Cry Baby Cry – The Beatles 曲の解説と意味も
The Beatles – Cry Baby Cry
ザ・ビートルズ – クライ・ベイビー・クライ
ザ・ビートルズの10thアルバム「The Beatles(通称 ホワイトアルバム)」(1968年) に収録されている曲です。
レノン=マッカートニー名義ですが、実質ジョンの作品です。
曲の終盤に、突然別の曲が少しだけ流れます。これは『I Will』のレコーディング中に即興で演奏されたものだそうで、歌詞にちなんで『Can you take me back?』と呼ばれています。
歌詞の意味と解釈
タイトルについてジョンは「Cry, baby cry. Make your mother buy」(泣け、赤ちゃん、泣け。お母さんに買わせるんだ)という広告のセリフからとったものだと説明しています。
歌詞はイギリスの童謡(マザー・グース)「Sing A Song Of Sixpence」(6ペンスの唄)がもとになっているようです。
一見、なんとなく作った「王様と女王様のお話」のようではありますが、不思議な哀愁が漂うサウンドとともに、聴けば聴くほどくせになる味わいがあります。
歌詞と和訳
Written by Lennon-McCartney, Paul McCartney & John Lennon
Cry, baby, cry
Make your mother sigh
She’s old enough to know better
泣きな、いい子だ、泣きな
ママにため息をつかせてやるんだ
ママは大人だからわかってくれる
・sigh ため息、ため息をつく
・old enough to know better (よく知るのに十分な年ごろ→)知っていて当然、分別がつく年ごろ
The king of Marigold was in the kitchen
Cooking breakfast for the queen
The queen was in the parlour
Playing piano for the children of the king
マリゴールドの王様はキッチンで
女王様の朝食を用意してる。
女王様は客間で
王様の子供達にピアノを弾いている
・parlour (=parlor)パーラー、営業所、居間、応接室、休憩室
Cry, baby, cry
Make your mother sigh
She’s old enough to know better
So cry, baby, cry
泣きな、いい子だ、泣きな
ママにため息をつかせてやるんだ
ママは大人だからわかってくれる
泣きな、いい子だ、泣きな
The king was in the garden
Picking flowers for a friend who came to play
The queen was in the playroom
Painting pictures for the children’s holiday
王様は庭園で
遊びに来た友人の為に、花を摘んでいる。
女王様は遊戯室で
子どもたちの休日の為に絵を描いている
・playroom 遊戯室、娯楽室
Cry, baby, cry
Make your mother sigh
She’s old enough to know better
So cry, baby, cry
泣きな、いい子だ、泣きな
ママにため息をつかせてやるんだ
ママは大人だからわかってくれる
泣きな、いい子だ、泣きな
The duchess of Kircaldy always smiling
And arriving late for tea
The duke was having problems
With a message at the local Bird and Bee
いつも微笑んでるカーカルディ公爵夫人
お茶の時間に遅れてやって来た。
公爵は悩みを抱えていた
地元での性の教え方について
・duchess 公爵夫人、女公爵
・Kircaldy おそらく"Kirkcaldy"(カーコーディ)をもじったものと思われます。カーコーディはスコットランド東部の港町。ジョンが幼い頃家族と訪れた事があるそうです。「国富論」アダム・スミスの生誕の地としても知られています
・duke 公爵
・the birds and the bees 性に関する初歩的な教育(鳥や蜂を例に子供に教える事から)
Cry, baby, cry
Make your mother sigh
She’s old enough to know better
So cry, baby, cry
泣きな、いい子だ、泣きな
ママにため息をつかせてやるんだ
ママは大人だからわかってくれる
泣きな、いい子だ、泣きな
At twelve o’clock a meeting round the table
For a seance in the dark
With voices out of nowhere
Put on specially by the children for a lark
12時ちょうどにテーブルを囲み
暗闇の中で降霊の儀式
どこからともなく聴こえる声
子供たちがふざけてやってるのさ
・seance 交霊会、降霊術の会、会合
・put on 装う、催す、塗る、かける、装い、冗談
・specially 特別に、わざわざ
・for a lark 戯れに、面白半分に
Cry, baby, cry
Make your mother sigh
She’s old enough to know better
So cry, baby, cry
(×3)
泣きな、いい子だ、泣きな
ママにため息をつかせてやるんだ
ママは大人だからわかってくれる
泣きな、いい子だ、泣きな
Can you take me back where I came from?
Can you take me back?
Can you take me back where I came from?
Brother, can you take me back?
Can you take me back?
Mm, can you take me where I came from?
Can you take me back?
僕を連れ戻してくれないか? もとの場所まで
僕を連れ戻してくれないか?
僕を連れ戻してくれないか? もとの場所まで
なあブラザー、僕を連れ戻してくれないか?
僕を連れ戻してくれないか?
僕を連れ戻してくれないか? もとの場所まで
僕を連れ戻してくれないか?
収録アルバム
アルバムジャケットを押すとアマゾンのページへ移動します。
The Beatles(通称 ホワイトアルバム 1968年)
通算10枚目のアルバムで、メンバーそれぞれの方向性が光る様々な楽曲が収録された、2枚組30曲の大作です。
関連楽曲
「Sing A Song Of Sixpence」(6ペンスの唄)