<歌詞和訳>Come Together – The Beatles 曲の解説と意味も
The Beatles – Come Together
ザ・ビートルズ – カム・トゥゲザー
ザ・ビートルズの11thアルバム「Abbey Road」(1969年) に収録されている曲です。
同年10月に『Something』との両A面シングルとしてもリリースされました。
歌詞の意味と解釈
タイトルの「カム・トゥゲザー」には、”集まる”、”一体になる”という意味があります。
また、ドラッグや性的な意味で ”イク” 事も意味します。
歌詞も意味深で、正確な意味は作詞者のジョンにしかわからないかもしれません。
ただ、この曲の各章の歌詞は、ジョージ、ポール、ジョン、リンゴについて書かれたものだと言われており、それを念頭に置くと、それなりに意味がわかります。
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また、この曲はハーバード大学で幻覚剤を研究した心理学者ティモシー・リアリー博士(Timothy Leary 1920-1996)がカリフォルニア州知事選に出馬表明した際、ジョンが彼を応援する為に作った曲だと言われています(実際には、ティモシー側の要請に対し、ジョンはそれに合った曲が作れず、代わりに完成したのが『Come Together』だったようです。
しかし、ティモシーはマリファナ所持で逮捕され、選挙運動は中止となりました。)。
以上の事を考えると、カム・トゥゲザーは選挙活動で ”参加・応援を呼びかける” 意味と、ドラッグで ”幻覚症状を味わう” 意味の、ダブルミーニングだと解釈できます。
歌詞と和訳
Written by John Lennon
Shoot me(×4)
撃ちなよ
Here come old flat-top, he come groovin’ up slowly
He got ju-ju eyeball, he one holy roller
He got hair down to his knee
Got to be a joker, he just do what he please
奴(ジョージ)は古いフラットトップ<のアメ車>でやって来る、ゆっくりとタイヤ痕を付けて
憑りつかれたような目をした、狂信者さ
膝まで髪を伸ばし
とんだ食わせ者さ、好きな事しかやりゃしない
・flat-top フラットトップ。頂点を平らにした形状(角刈りや空母を指します)
ここでは1960年頃に生産されたアメ車(cadillac flat top)を指していると解釈しました
・groove 溝、ゆったりと楽しむ
・ju-ju (主に西アフリカ地域の)おまじない、呪文
・holy roller キリスト教ペンテコステ派(礼拝中に大声や大笑いを上げたりするのが特徴)をややバカにした表現だと言われています。rollerはロックンローラーとかけているのかもしれません。
Shoot me(×4)
撃ちなよ
He wear no shoeshine, he got toe-jam football
He got monkey finger, he shoot Coca-Cola
He say, “I know you, you know me"
One thing I can tell you is you got to be free
奴(ポール)に靴磨きなんて要らないよ、汚れた足でフットボールしてる
ラリった手つきで、”コカ” をキメる
奴は言うんだ「お前は俺を知ってるし、俺はお前を知っている」
俺が一つ言えるのは、あんたは自由に(ソロ活動で?)やりなよ
・shoeshine 靴磨き
・toe-jam 足の爪に汚れが溜まった状態をこう呼ぶそうです
・monkey finger 直訳すると「猿の指」。その後の流れから上記のように訳させていただきました。
Come together, right now
Over me
さぁ一緒に、今すぐ
俺の上で
Shoot me(×4)
撃ちなよ
He bag production, he got walrus gumboot
He got Ono sideboard, he one spinal cracker
He got feet down below his knee
Hold you in his armchair, you can feel his disease
奴(ジョン)はバッグの活動家(バギズム運動)、”セイウチ” のゴム長靴を履いて
オノ(ヨーコ)を隣に乗せて、背骨をケガさせちまった
膝より低くひざまづく
奴の<”腕に”ではなく>肘掛け椅子に抱かれたら、奴の病気に気付けるのさ
・bag production 直訳すると「バッグ製品」ですが、ジョンとヨーコが行った活動「バギズム」を指しているようです。詳細は後述します。
・walrus セイウチ。ビートルズの曲『I am a walrus』にかけていると思われます。
ちなみに、映画「Magical Mistery Tour」でウォルラスの着ぐるみを着ていたのはジョンだそうです。
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・spinal 背骨、脊髄の
Come together, right now
Over me
さぁ一緒に、今すぐ
俺の上で
Shoot me, shoot me
Right!
撃ちなよ、撃ちなよ
いいぜ!
Come, come, come, come
さぁ、さぁ、さぁ、さぁ
He roller-coaster, he got early warnin’
He got muddy water, he one mojo filter
He say, “One and one and one is three."
Got to be good-lookin’ 'cause he’s so hard to see
奴(リンゴ)はジェットコースター、奴は最初の警報
泥水<のような人間関係>をろ過する魔法のフィルター
奴は「1足す1足す1は3」<ビートルズは3人になった?>だと言う
奴はきっと色男さ、よく見えない場所にいるからね
・early warning 初期警告
・mojo ブードゥー教のまじない。転じて魔術やドラッグを表現するスラングとしても使われるそうです。
また、前後の言葉からブルースシンガーマディ・ウォーターズの『Mojo Workin』にもかけているようです。
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Come together, right now
Over me
さぁ一緒に、今すぐ
俺の上で
Shoot me, shoot me, shoot me, shoot me
Ugh!
撃ちなよ、撃ちなよ
あぁ!
Come together, yeah
Come together, yeah
Come together, yeah
Come together, yeah
Come together, yeah
Come together, yeah
Come together, yeah
Uh…
Come together, yeah
Come together, yeah
Come together…
さぁ一緒に、そうさ
言葉の解説
・bag production(⇒ Bagism バギズム)
バギズムとは、1960年代末にジョンとヨーコによる平和運動の一つとして行われた活動です。
袋(Bag) の中に入り、肌の色や性別、服装、年齢などの外見に関する情報を隠す事で、偏見や固定観念を無くしたコミュニケーションがとれる、と考えたそうです。
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収録アルバム
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Abbey Road(1969年)
通算11枚目のアルバムで、アルバムタイトルはレコーディングスタジオがある通りの名前からとられました(後に、スタジオの名称も正式に「アビー・ロード・スタジオ」となりました)。
The Beatles 1967-1970(通称:青盤 1973年)
ビートルズ後期の代表曲が収められた2枚組ベストアルバムです。
1(2000年)
ビートルズのヒットシングルが網羅されたベストアルバムです。