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<歌詞和訳>All Things Must Pass – George Harrison 曲の解説と意味も

2022-09-19George Harrison 歌詞和訳[恋愛] 別れ/後悔,[生き方] 新たな出発/転機,[表現] 詩的/文学的,励まし/力をもらえる歌詞

George Harrison – All Things Must Pass
ジョージ・ハリスン – オール・シングス・マスト・パス

 

元ビートルズのギタリスト ジョージ・ハリスンの3rdアルバム「All Things Must Pass」(1970年) のタイトル曲です。

ビートルズ活動中に作られ、ゲット・バック・セッションでも取り上げられましたが、ビートルズのアルバムに収録される事はありませんでした。

My Sweet Lord』と同様、ジョージ自身の作品としてリリースされる前に、アップル所属のキーボード奏者ビリー・プレストンに提供されました(ビリー・プレストンは『All Things (Must) Pass』というタイトルで自身のアルバムに収録しています)。

 


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歌詞の意味と解釈

タイトル「オール・シングス・マスト・パス」を訳すと"すべては過ぎ去っていく“となります。

このタイトルはアメリカの心理学者ティモシー・リアリーの詩「All Things Pass」からインスピレーションを得たものと言われています。
リアリーの詩は、古代中国の思想家 老子の詩が基になっているそうです。

 


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歌詞は、終わった恋愛を歌ったものと思われますが、老子の思想(あるがままに生きる)に通じるものとなっています。

タイトルは固く訳せば「万物は流転する」となりますが、歌詞としては大げさな気がするので、普通に訳しました。

 

歌詞と和訳

Written by George Harrison

Sunrise doesn’t last all morning
A cloudburst doesn’t last all day
Seems my love is up and has left you with no warning
It’s not always gonna be this gray

朝の陽射しが、ずっと続くことはなく
激しい雨が、一日中降り続けることもない
僕の恋は終わりを迎え、何も告げず君のもとを去る
こんな灰色な気持ちも、ずっと続くわけじゃない

 

cloudburst 豪雨、どしゃ降り

 

All things must pass
All things must pass away

すべては過ぎていく
すべては過ぎ去っていく

 

Sunset doesn’t last all evening
A mind can blow those clouds away
After all this, my love is up and must be leaving
It’s not always gonna be this gray

夕陽が一晩中続くことはなく
気分次第で雲は晴れる
結局、僕の愛は終わりを迎え、行かなきゃならない
こんな灰色な気持ちも、ずっと続くわけじゃない

 

All things must pass
All things must pass away

すべては過ぎていく
すべては過ぎ去っていく

 

All things must pass
None of life’s strings can last
So, I must be on my way and face another day

すべては過ぎていく
人生を織りなす糸も、ずっと続くわけじゃない
だから、僕は自分の道を歩み、新たな一日に向き合わねばならない

 

string ひも、糸、一連

 

Now the darkness only stays at nighttime
In the morning it will fade away
Daylight is good at arriving at the right time
It’s not always gonna be this gray

そう、闇が留まるのは夜の間だけ
朝が来れば消えていく
陽の光は、来るべき時に来るのがいい
こんな灰色な気持ちも、ずっと続くわけじゃない

 

All things must pass
All things must pass away
(×2)

すべては過ぎていく
すべては過ぎ去っていく

 

Billy Preston『All Things (Must) Pass』

 

 

収録アルバム

アルバムジャケットを押すとアマゾンのページへ移動します。

All Things Must Pass(1971年)

ビートルズ解散後に初めてリリースされたアルバム(ジョージのソロ作品としては、サントラの「Wonderwall」、前衛アルバム「Electronic Sound」に続く3作目)。

LP3枚組(CD2枚組)というボリュームや、豪華なゲスト陣(お馴染みのフィル・スペクターやエリック・クラプトンなど)もさることながら、楽曲のクオリティが高いです。『Here Comes The Sun』や『Something』など、ビートルズ後期のジョージの名曲が好きな人は是非。

2021年には50周年を記念したデラックスエディション(画像右)もリリースされました。

 

Let It Rll: Songs by Geroge Harrison(2009年)

 

2009年にリリースされたベストアルバム。ソロ時代の作品を中心に、ビートルズの『While My Guitar Gently Weeps』『Something』『Here Comes The Sun』のライヴ版(すべて「The Concert for Bangladesh」のもの)も収録されています。