<歌詞和訳>Think For Yourself – The Beatles 曲の解説と意味も
The Beatles – Think For Yourself
ザ・ビートルズ – シンク・フォー・ユアセルフ(邦題:嘘つき女)
ザ・ビートルズの6thアルバム「Rubber Soul」(1965年) に収録されている曲です。
ジョージ・ハリスンの作品で、リードボーカルもジョージが担当しています。
また、この曲から「ジョージがバンドの"第3のソングライター"として頭角を現した」とする見方も多くあります。
サウンド面においては、ポールが弾くファズ(ひずんだ音)を効かせたベースが非常に印象的です。
歌詞の意味と解釈
タイトル「シンク・フォー・ユアセルフ」を訳すと"自分の事を考える“となりますが、この言葉は"自分の考え(信念)を持つ“という意味でも使われます。
邦題は「嘘つき女」となっており、"嘘をつく恋人に愛想を尽かす“という歌詞の解釈から、このようになっているようです。
しかし、この曲にはもっと広い意味があると考える方が自然です。
作者のジョージは、この曲について「"誰か"について書いた曲だけど思い出せない。多分政府か何かだろうけど」といった含みのあるコメントを残しています(本当に思い出せないのかもしれませんが…)。
ここでの和訳は、英語のタイトルに則って、リスナーに対し他人や政府の言葉を鵜吞みにせず"自分の考えを持つんだ“という解釈で訳しました。
ちなみに、この時期のビートルズはボブ・ディランから色々な面で影響を受けており、歌詞においても従来のラブソングから、より深いテーマを扱っていきます。
この曲がこじれた恋愛の曲にも、政治批判やメッセージソングにもとれるのは、そんな転換期のビートルズらしいともいえます。
なお、ジョージはこの後も「税金の取り立て」(Taxman)や「資産家階級への反発」(Piggies)などを歌にしており、辛辣な言葉もジョージの歌詞の1つの持ち味となっています。
歌詞と和訳
Written by George Harrison
I’ve got a word or two
To say about the things that you do
You’re telling all those lies
About the good things that we can have
If we close our eyes
君がやってる事について
少し言わせてもらうよ
君の話は全部ウソさ
「目を閉じていれば
いい事がある」だとかね
・a thing or two 1つか2つの事、多少の、たくさん
Do what you want to do
And go where you’re going to
Think for yourself
'Cause I won’t be there with you
好きな事をやって
好きな場所へ行くんだ
自分の考えを持つのさ
僕が君のそばにいるわけじゃないんだから
I left you far behind
The ruins of the life that you have in mind
And though you still can’t see
I know your mind’s made up
You’re gonna cause more misery
君が思い描いた生活のなれの果てなんか
とうの昔に捨ててやったよ
君はまだ気づいてないようだけど
君の考えが
さらなる不幸を招くんだ
・ruin 破滅、廃墟、破壊する、台無しにする
Do what you want to do
And go where you’re going to
Think for yourself
'Cause I won’t be there with you
好きな事をやって
好きな場所へ行くんだ
自分の考えを持つのさ
僕が君のそばにいるわけじゃないんだから
Although your mind’s opaque
Try thinking more if just for your own sake
The future still looks good
And you’ve got time to rectify
All the things that you should
君の考えはいつもあやふやだけど
君自身のために、もっと考えなきゃダメだ
将来はまだ暗くないし
君がこれからすべき事を
修正する時間だってある
・opaque 不透明な、はっきりしない、不透明なもの
・for its your sake あなた自身の為に
・rectify 修正する
Do what you want to do
And go where you’re going to
Think for yourself
'Cause I won’t be there with you
(×2)
好きな事をやって
好きな場所へ行くんだ
自分の考えを持つのさ
僕が君のそばにいるわけじゃないんだから
Think for yourself
'Cause I won’t be there with you
自分の考えを持つのさ
僕が君のそばにいるわけじゃないんだから
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Rubber Soul(1965年)
通算6枚目のアルバムで、アイドルからアーティストへと飛躍した"中期ビートルズ"の始まりと言われています。