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<歌詞和訳>Happy Xmas (War Is Over) – John Lennon 曲の解説と意味も

2019-10-23John Lennon 歌詞和訳[社会]【反戦/平和を願う】,クリスマスソング

John Lennon – Happy Xmas(War Is Over)
ジョン・レノン – ハッピー・クリスマス(ウォー・イズ・オーヴァー)

 

1971年12月にシングルリリースされた、ジョン・レノンオノ・ヨーコの共作曲です。
(イギリスでのリリースは名義で揉めた為、翌年1972年11月になりました)

オリジナルのシングル盤では、アーティスト名は「John&Yoko Plastic Ono Band with the Harlem Community Choir」となっており、”ハーレムコミュニティー合唱団” というのはバックに流れる子供達のコーラス隊をさしています。

 

歌詞の意味と解釈

ジョンとヨーコは1969年12月、世界の12の都市で「WAR IS OVER! If You Want It – Happy Christmas from John & Yoko」と書かれたポスターを掲載しました。

この曲はその平和活動の2年後に書かれた曲で、クリスマスを祝うだけでなく、「平和」「反戦」のメッセージが強く打ち出されています。

 

 

歌詞と和訳

Written by Yoko Ono & John Lennon

(Happy Christmas, Kyoko
Happy Christmas, Julian)

(ハッピークリスマス、キョーコ
ハッピークリスマス、ジュリアン)

※ヨーコとジョンが、互いの子供(京子とジュリアン。以前のパートナーとの子)に向けてささやいています。

 

So this is Christmas
And what have you done?
Another year over
And a new one just begun

今日はクリスマス
あなたはどんな1年を過ごしただろう?
また1年が終わり
新しい年が始まる

 

And so this is Christmas
I hope you had fun
The near and the dear ones
The old and the young

そして今日はクリスマス
どうか楽しんで欲しい
身近な人も、親愛なる人も
お年寄りも、若者も

 

A very Merry Christmas
And a happy New Year
Let’s hope it’s a good one
Without any fear

心からメリー・クリスマス
そしてハッピー・ニュー・イヤー
良い1年にしよう
怖がらなくていいような

 

And so this is Christmas (War is over)
For weak and for strong (If you want it)
For rich and the poor ones (War is over)
The road is so long (Now)

そして今日はクリスマス(戦争は終わる)
弱者も強者も(あなたが望めば)
金持ちも貧乏人も(戦争は終わる)
道のりは遠いけれど(今すぐに)

 

And so happy Christmas (War is over)
For black and for white (If you want it)
For yellow and red ones (War is over)
Let’s stop all the fight (Now)

そして今日はクリスマス(戦争は終わる)
黒人も白人も(あなたが望めば)
黄色い人も赤い人も(戦争は終わる)
争いはもう止めよう(今すぐに)

 

For yellow and red one. Let’s stop all the fight ここでのイエローとレッドは黄色人種先住民(または共産主義者)と訳されることが多いです。しかし、1971年当時はベトナム戦争のさなかであり、この曲の「War is Over」の意味合いから考えると、争い合うイエローとレッドをベトナム共和国(南ベトナム)ベトナム民主共和国(北ベトナム:社会主義国家。後に現在のベトナム社会主義共和国となる)と解釈することもできます。
(左がベトナム共和国の国旗、右がベトナム民主共和国の国旗です)

 

 

A very Merry Christmas
And a happy New Year
Let’s hope it’s a good one
Without any fear

心からメリー・クリスマス
そしてハッピー・ニュー・イヤー
良い1年にしよう
怖がらなくていいような

 

And so this is Christmas (War is over)
And what have we done? (If you want it)
Another year over (War is over)
And a new one just begun (Now)

そして今日はクリスマス(戦争は終わる)
私たちはどう過ごしただろう?(あなたが望めば)
また1年が終わり(戦争は終わる)
新しい年が始まる(今すぐに)

 

And so happy Christmas (War is over)
We hope you had fun (If you want it)
The near and the dear ones (War is over)
The old and the young (Now)

そして今日はクリスマス(戦争は終わる)
どうか楽しんで欲しい(あなたが望めば)
身近な人も、親愛なる人も(戦争は終わる)
お年寄りも、若者も(今すぐに)

 

A very Merry Christmas
And a happy New Year
Let’s hope it’s a good one
Without any fear

心からメリー・クリスマス
そしてハッピー・ニュー・イヤー
良い1年にしよう
怖がらなくていいような

 

War is over, if you want it
War is over, now
Happy Christmas
Happy Christmas, Christmas
Happy Christmas, Christmas

戦争は終わる、あなたが望めば
戦争は終わる、今すぐに
ハッピー・クリスマス

 

 


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2つのミュージックビデオ

「イマジン」には2種類の、全く異なるミュージックビデオが作られています。

最初に作られた1989年のものは、ジョンとヨーコ、息子のショーンの写真や、合唱する子供達の姿が収録された、クリスマスらしい作りとなっています。

 

 

一方、2003年に作られたものは、戦争被害者の壮絶な姿が映し出され、ここにはアメリカの9.11同時多発テロやアフガン、イラク戦争の様子も含まれています。

クリスマスソングのビデオとするにはあまりに凄惨な内容ですが、クリスマスという浮かがちな時こそ「世界の悲惨な様子から目をそらしてはいけない」という、製作者(ヨーコ主導と思われます)の強い意図を感じます。最後に映し出される、マハトマ・ガンジーの言葉「”目には目を” では世界中を盲目にするだけだ」というメッセージも、心に深く刺さります。
(2020年頃からか、こちらのビデオはYouTubeでは年齢制限がかけられています)

HAPPY XMAS (WAR IS OVER). (Ultimate Mix, 2020) John & Yoko Plastic Ono Band + Harlem Community Choir – YouTube

 

 

収録アルバム

アルバムジャケットを押すとアマゾンのページへ移動します。

Sometime In New York City(1972年)(リマスター版)

ジョンとヨーコの共作アルバムで、ジョンのキャリアの中で最も政治色が濃い作品です。2枚組の作品で、2枚目はフランク・ザッパらとの共演を含んだライヴアルバムとなっています。

2005年のリマスターの際、一部のライヴがカットされ1枚のアルバムとなり『Happy Xmas(War is Over)』が追加収録されました。

 

Working Class Hero – The Definitive Lennon決定盤ジョン・レノン~ワーキング・クラス・ヒーロー 2005年)

2枚組38曲収録のベストアルバムです。ややマイナーな曲も入っており、ジョンのソロキャリアを総括するには最適です。

 

Power To The People – The Hits(2010年)

15曲に絞られたベストアルバムですが、過去のベストアルバムよりも音質が向上しています。