<歌詞和訳>April Come She Will (4月になれば彼女は) – Simon & Garfunkel 曲の解説と意味も
Simon & Garfunkel – April Come She Will
サイモン・アンド・ガーファンクル – エイプリル・カム・シー・ウィル(邦題:4月になれば彼女は)
アメリカのフォークデュオ サイモン&ガーファンクルの2ndアルバム「Sounds Of Silence」に収録されている曲です。
もともとは、1stアルバムが売上不振だった後にリリースされたポール・サイモンのソロアルバム「The Paul Simon Songbook」に収録されていた曲です。
1965年12月にリリースされてヒットしたシングル『Scarborough Fair』のB面にも収録されました。
歌詞の意味と解釈
「4月になれば彼女は」という邦題と、さわやかな曲調から、素敵なラヴソングをイメージしますが、そうではありません。
歌詞の内容は、「4月に始まった恋が、8月には終わりを迎え、9月にはそれを懐かしく思い出している」という、ある種の “達観" した様子が描かれています。
たった半年間の、まるで蝶の一生のように儚い “恋愛" という繋がり。(しかも、ときめきを感じさせるのは2か月間だけ…)
ポール・サイモンの「愛情不信」ともいえる作風は、この曲でも徹底しているようです。
歌詞と和訳
Written by Paul Simon
April, come she will
When streams are ripe and swelled with rainMay, she will stay
Resting in my arms again
4月に、彼女は現れる
雨で小川の勢いが増す頃に
5月に、彼女は居てくれる
再び、僕の腕で休んでいる
・ripe 熟した
・swell ふくれる、増加する
June, she’ll change her tune
In restless walks, she’ll prowl the nightJuly, she will fly
And give no warning to her flight
6月に、彼女の様子が変わる
休むことなく歩き回り、夜に出掛けていく
7月に、彼女は飛び出していく
何の前触れもなく
・prowl うろつく、ぶらぶら歩く
August, die she must
The autumn winds blow chilly and coldSeptember, I’ll remember
A love once new has now grown old
8月に、彼女はいなくなる
秋風が、ひんやりと冷たく吹きつける
9月に、僕は思い出す
かつて新鮮だった愛情も、古びてしまうという事を
童謡「カッコー」
この曲は、ポール・サイモンがイギリスに滞在していた時に耳にした、童謡『cuckoo』(カッコー) が元になっているそうです。
The Cuckoo
In April,
Come he will.
In May,
He sings all day.
In June,
He changes his tune.
In July,
He prepares to fly.
In August,
Go he must.
収録アルバム
アルバムジャケットを押すとアマゾンのページへ移動します。
Sounds Of Silence(1966年)
バンドアレンジの『The Sound Of Silence』のヒットにより、活動休止状態から急遽制作された2ndアルバム。ロングセラーとなりました。
The Paul Simon Songbook(1965年)
1stアルバム不振の後、ポール・サイモンがイギリスでソロ活動をしていた際にリリースしたアルバムです。アコギ一本のシンプルな本作は、根強い支持者も多いです。
ジャケットに映る女性は、当時の恋人で曲にもなったキャシーです。
2004年に再発されるまでは、ポールの意向により長らく廃盤状態だったそうです。
The Best Of Simon & Garfunkel(邦題:サイモン&ガーファンクルのすべて 1999年)
代表曲を網羅した、全20曲収録のベストアルバムです。