<歌詞和訳>The Crystal Ship (水晶の舟) – The Doors 曲の解説と意味も
The Doors – The Crystal Ship
ザ・ドアーズ – ザ・クリスタル・シップ(邦題:水晶の舟)
カリスマ的なボーカリスト ジム・モリソンが在籍していたロックバンド ザ・ドアーズの1stアルバム「The Doors」(邦題:ハートに火をつけて 1967年) に収録されている曲です。
シングル『Light My Fire』(ハートに火をつけて) のB面にも収録されました。
ジム・モリソンが真剣に交際していた女性と別れた直後に書かれた “ラブソング" だと言われていますが、歌詞はドラッグやアルコールについてのものとも解釈されています。
歌詞の意味と解釈
タイトル「クリスタル・シップ」(水晶の舟) は、12世紀頃に作られたアイルランドの文学作品集「赤牛の書」(Lebor na hUidre) に所収されている「コンラの異世界」からの引用と言われています。
「コンラの異世界」のストーリーは、王の息子コンラがある幻想的な女性に魅せられ、その女性と共に異世界「喜びの野」へ失踪するというものだそうです。
歌詞は現実逃避的なニュアンスが強く、タイトルもクリスタル・メス(幻覚作用のある物質メタンフェタミン)を指したものだと言われています。
一方、ドラマーのジョン・デンスモアは1990年に出版した自伝で「『水晶の舟』はバンドの船出を歌った曲だったと、後年になって理解した」と述べています。
歌詞と和訳
Written by John Densmore, Robby Krieger, Ray Manzarek & Jim Morrison
Before you slip into unconsciousness
I’d like to have another kiss
Another flashing chance at bliss
Another kiss, another kiss
君が無意識の中へ滑り落ちていく前に
もう一度、キスさせてほしい
もう一度、煌めく至福の瞬間を
もう一度キスを、もう一度キスを
・unconsciousness 意識を失った、無意識の
The days are bright and filled with pain
Enclose me in your gentle rain
The time you ran was too insane
We’ll meet again, we’ll meet again
輝いて見えても、苦痛に満ちた日々
君の情け深い雨で、俺を包み込んでくれ
君が去った時、頭がおかしくなったんだ
俺達は再び会うだろう、再び会うだろう
・enclose 取り囲む、包み込む、同封する
Oh tell me where your freedom lies
The streets are fields that never die
Deliver me from reasons why
You’d rather cry, I’d rather fly
教えてくれ、君の自由がどこにあるのか
この通りは尽きる事の無い野原。
君は泣きたくて、俺は飛びたい
そのわけを教えてくれ
・deliver 配達する、伝える、述べる、実現する
The crystal ship is being filled
A thousand girls, a thousand thrills
A million ways to spend your time
When we get back, I’ll drop a line
水晶の舟は溢れんばかり
千人もの少女たちで、千通りものスリルで、
百万もの君の人生の過ごし方で。
戻ってきたら、連絡するよ
・drop a line 手紙を書いて知らせる、連絡する
lineにはコカインの意味もあります。
ロックTシャツ ヴィンテージ風 Doors ドアーズ XLサイズ BLACK
収録アルバム
アルバムジャケットを押すとアマゾンのページへ移動します。
The Doors(邦題:ハートに火をつけて 1967年)
激しさと妖しさと巧みさが融合し、すでに完成形といえる1stアルバム。ロックの名盤として永遠に歴史に刻まれる作品です。
2017年に、50周年を記念したデラックスエディション(右側) がリリースされました。
The Very Best Of Doors(2017年)
ドアーズのデビュー40周年を記念してリリースされたベストアルバム。代表曲がほぼ網羅された全20曲で、最初に手を出すのに最適です。