<歌詞和訳>Made of Stone – The Stone Roses 曲の解説と意味も
The Stone Roses – Made of Stone
ストーン・ローゼズ – メイド・オブ・ストーン
ロックにダンス(レイヴカルチャー)の要素を融合させたイギリスのロックバンド ザ・ストーン・ローゼズの1stアルバム「The Stone Roses」(1989年) に収録されている曲です。
同アルバムの2枚目のシングルとしてシングルカットされました。
歌詞の意味と解釈
「メイド・オブ・ストーン」(=石でできた)というタイトルからして、ストーン・ローゼズにとって重要な意味を持つ曲な気がしますが、歌詞はかなり謎めいたものとなっています。
虚無的とも嗜虐的ともとれる抽象的な歌詞ですが、これはアメリカの画家ジャクソン・ポロック(1912年~1956年)の自動車による死亡事故が一つのテーマとなっているようです(ポロックはアルコール依存症を患っていたといいます)。

Jackson Pollock. Energia resa visibile

ジャクソンポロック NUMBER17A 各種サイズ アートポスター ポスターaoipro (A2サイズ(42.0cm×59.4cm))
ジョン・スクワイアによる印象的なアルバムジャケットは、ポロックの作風(アクション・ペインティング)から大きな影響を受けたものです。
そういう意味では、この曲の歌詞もバンドを表現するようなものとなりそうですが、実際はそうなっておらず、リスナーの理解を拒むようなものになっています。
捉え方によっては、歌詞もアクションペインティングのように「意味性よりも即興性を重視したもの」と考えられなくはないです。
歌詞と和訳
Written by John Squire & Ian Brown
Your knuckles whiten on the wheel
The last thing that your hands will feel
Your final flight can’t be delayed
No earth, just sky, it’s so serene
Your pink, fat lips let go a scream
You fry and melt, I love the scene
ハンドルを握る君の指が白くなる
それが、君の手が最後に感じ取るもの
君の最終便を遅らせる事はできない
大地は無く、空だけがある、とても澄み切った。
君のピンク色の、厚い唇が、悲鳴を漏らす
君は焼かれ、溶けていく。俺はそんな光景が好きだ
・wheel 車輪、ハンドル、自動車
・serene のどかな、澄み渡った、落ち着いた、平和な
・fry 油で炒める、電気椅子で処刑する、肌が焼ける、幼魚
Sometimes I fantasize
When the streets are cold and lonely
And the cars, they burn below me
Don’t these times fill your eyes?
When the streets are cold and lonely
And the cars, they burn below me
Are you all alone, is anybody home?
時々、俺は空想する
通りが冷たく、寂れた時に
眼下の車たちは燃え上がる
こんな時間が、君の瞳を満たしはしないか?
通りが冷たく、寂れた時に
眼下の車たちは燃え上がる
君は一人きりなのか? 家には誰もいないのか?
・fantasize 空想する
I’m standing warm against the cold
Now that the flames have taken hold
At least you left your life in style
And for as far as I can see
Tin twisted grills grin back at me
Bad money dies, I love the scene
俺は温もりに立ち、寒さと対峙する
炎はすっかり燃え広がり
少なくとも、君は華々しい最期を遂げた。
そして俺の見える範囲では
ブリキの歪んだグリルがニヤリと俺に笑いかけ
悪貨は滅びる。俺はそんな光景が好きだ
・take hold 定着する、確立される
・in style 流行して、立派に、堂々と、盛大に
・twisted ねじれた、ひねくれた、倒錯した
・grin back at 笑顔を返す、微笑みかえす
Sometimes I fantasize
When the streets are cold and lonely
And the cars, they burn below me
Don’t these times fill your eyes?
When the streets are cold and lonely
And the cars, they burn below me
Are you all alone, is anybody home?
時々、俺は空想する
通りが冷たく、寂れた時に
眼下の車たちは燃え上がる
こんな時間が、君の瞳を満たしはしないか?
通りが冷たく、寂れた時に
眼下の車たちは燃え上がる
君は一人きりなのか? 家には誰もいないのか?
Sometimes I fantasize
When the streets are cold and lonely
And the cars, they burn below me
Don’t these times fill your eyes?
When the streets are cold and lonely
And the cars, they burn below me
Are you all alone, are you made of stone?
時々、俺は空想する
通りが冷たく、寂れた時に
眼下の車たちは燃え上がる
こんな時間が、君の瞳を満たしはしないか?
通りが冷たく、寂れた時に
眼下の車たちは燃え上がる
君は一人きりなのか? 君は石で作られているのか?
収録アルバム
アルバムジャケットを押すとアマゾンのページへ移動します。
The Stone Roses(1989年)
サイケとダンスとロックが一体となった1stアルバム。イギリスのNME誌は「史上最高の英国アルバム」(2006年版) の1位にあげるなど、特にイギリスで評価が高い作品です。
ジャケットは1968年の「フランスの五月革命」(五月危機) からインスピレーションを得たもので、レモンはその時「警官隊が使う催涙ガスの効果を弱める」と信じられていたそうです。
2009年には20周年記念エディションがリリースされました(画像のリンク先はそちらです)。
The Very Best Of The Stone Roses(2002年)
レーベルの垣根を超え、メンバー自らが選曲したベストアルバムです。






