<歌詞和訳>Man With A Mission – Bad Religion 曲の解説と意味も
Bad Religion – Man With A Mission
バッド・レリジョン – マン・ウィズ・ア・ミッション
メロコアの元祖と言われるアメリカのパンクバンド バッド・レリジョンの、7thアルバム「Recipe For Hate」(1993年) に収録されている曲です。
パンクらしい疾走感のあるビートと、哀愁漂うスライドギターの組み合わせが印象的な曲です。
アルバムジャケットの写真は、ナチスドイツ強制収容所の番犬の頭と、1930年代の南アメリカの人種差別主義者(白人の陪審員達によって殺人が無罪となったそうです)の体を合わせたコラージュとなっています。
日本では、覆面ロックバンド マン・ウィズ・ザ・ミッションのバンド名の由来として、マンウィズのファンにはお馴染みかもしれません(ライヴ開始前に流されています)。
歌詞の意味と解釈
タイトル「マン・ウィズ・ザ・ミッション」を訳すと"使命を持った男“となります。
作曲者のブレットによると、この曲は「教祖に人々が惹かれる様子を歌った曲」だそうで、"使命を持った男“とはカルト宗教的な人物のようです。
海外の解釈では、キリスト教を皮肉っている曲という見方が多いようです。
ただし、歌詞だけ読むと「リスナーを勇気づける歌」と受け取る事もできます(日本のマンウィズはストレートにこのように解釈したのかもしれません)。
バッド・レリジョンの面々がかなり知的な人達(生物博士&大学講師のグレッグと、エピタフレーベル社長のブレット)という事を考慮すると「ロッカーもカルトの教祖も似たような事を口にする」という鋭い指摘にも思われます。
ちなみに、キリスト教的価値観の批判は、同アルバム収録の代表曲『American Jesus』で、より顕著に表れています。
歌詞と和訳
Written by Brett Gurewitz
Rescue me when I get too deep
Talk to me there’s nothing to tell
Everyone is a hypocrite
Look to me, I’ll save your soul
俺が深みにハマり過ぎたら、救ってくれ
話す事が無くても、俺に話し掛けてくれ
俺には誰も彼もが
偽善者に見える、君の魂を救ってやろう
・hypocrite 偽善者
Now somebody out there must be reading my mail
Cause everybody knows
世間の誰かが、俺の手紙を読んでいるはずだ
皆に知れ渡っているのだから
・out there あそこに、向こうに、世間には
Follow me, when you give up
Work for me, it will serve you well
Everyone is a hypocrite, come to me, I’ll save your soul
諦めたのなら、俺の後に続けばいい
君の力を貸してくれ、それが君の為になる
誰も彼も偽善者だ、俺の所へ来い、魂を救ってやろう
Now somebody out there must be tapping my phone
Cause everybody knowsI’m a man with a mission
I’m gonna fly you awayHigh above the noise and competition
I’m a man with a mission
世間の誰かが、電話を盗聴しているに違いない
皆に知れ渡っているのだから
俺は使命を負った男
君らを飛べるように(自由に)してやろうか
喧騒や争いを遥か上から見下ろす
俺は使命を負った男
・competition 競争、試合
Now somebody out there must be reading my mail
Cause everybody knowsI’m a man with a mission
Passing through your town todayI condemn you to fiery perdition
I’m a man with a mission
ここらの誰かは、俺の手紙を読んでいるはずだ
皆に知れ渡っているのだから
俺は使命を負った男
今日も君らの街を通っている
君らを火焔地獄に堕とす事もできる
俺は使命を負った男
・condemn 非難する、咎める、宣告する
・perdition 地獄に落ちる事、破滅
収録アルバム
アルバムジャケットを押すとアマゾンのページへ移動します。
Recipe For Hate(1993年)
7thアルバムで、最初エピタフからリリースされたものの、数か月後にメジャーレーベルAtlanticから再リリースされました。名曲『American Juesus』を始め、速さよりもミドルテンポで味のある曲が中心です。