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<歌詞和訳>Waterfall – The Stone Roses 曲の解説と意味も

2025-11-25Stone Roses 歌詞和訳[生き方] 新たな出発/転機

The Stone Roses – Waterfall
ストーン・ローゼズ – ウォーターフォール

 

ロックにダンスとトリップ感を融合させたイギリスのロックバンド ザ・ストーン・ローゼズの1stアルバム「The Stone Roses」(1989年) に収録されている曲です。

同アルバムの4枚目のシングルとして、1991年にシングルカットされました。

 

歌詞の意味と解釈

歌詞に「She’s a Waterfall」(彼女は滝)とあるように、とある(架空の?)女性を"“と表現した歌詞になっています。

歌詞からは、なんらかの抽象的な物語は読み取れるものの、具体的に何を指しているかは我々リスナーにはわかりません。

単に「強い志を持ち、差別と戦い自立を勝ち取った、滝のように強い女性」を歌ったものともとれます。

また、この女性はイングランドの事である、という解釈もあります(しかし、そういう愛国的な要素はストーン・ローゼズとは合わないです。王室へ敵意を向けた『Elizabeth My Dear』という小曲もアルバムに収録されていますし)。

個人的には、この女性(滝)はイングランドというよりイギリスのロック・カルチャーを表しているのではないか、という気がします(その為、下の訳では「彼女=自分たちの音楽」という訳し方をしています)。

一方で、やや宗教(キリスト教/聖書)的な表現を下地にしたような歌詞も見受けられたり、この曲も単にドラッグのメタファーなのかもしれません。

 

歌詞と和訳

Written by John Squire & Ian Brown

Chimes sing Sunday morn’
Today’s the day she’s sworn
To steal what she never could own
And race from this hole she calls home

鐘が鳴り響く日曜の朝
今日は彼女が誓いを立てた日
彼女が決して手に入れられなかったものを盗み
彼女が家と呼ぶ洞穴から駆け出す事を

 

swear 誓う、宣誓する

 

Now you’re at the wheel
Tell me how, how does it feel?
So good to have equalised
To lift up the lids of your eyes

今、ハンドルを握るのは君だ
教えてよ、どんな気分だい?
平等にするのはとても良い事だ
君を目覚めさせる為には

 

at the wheel ハンドルを握って、運転して、舵を取って
lid まぶた

 

As the miles they disappear
See land begin to clear
Free from the filth and the scum
This American satellite’s won

それら(過去) は遥か遠くに消えていき
陸地がはっきり見えてくる
腐敗や堕落から解放され
このアメリカの衛星が勝利した

 

disappear 消える、見えなくなる
filth ゴミ、汚物、腐敗
scum 浮きかす、あく、クズ、つまらないヤツ
satellite 衛星、人工衛星、従者

※ここで登場するThis American satelliteが最も意味深かつ意味不明なワードとなっています。ただ、ロックンロールに関して言えばイギリスはアメリカの衛星(2番手)と考えるのは不自然ではないと思います。

 

She’ll carry on through it all
She’s a waterfall
(×2)

彼女はなんだって乗り越えていく
彼女(我々の音楽) は滝だから

 

See the steeple pine
The hills as old as time
Soon to be put to the test
To be whipped by the winds of the west

見なよ、尖塔のように尖ったあの松を
ずっと昔からあるあの丘を。
もうすぐ試練にさらされ
西からの風に打たれる事になる

 

steeple 尖塔、とがらせる
as old as time とても古い
put to the test 試練を受ける、真価が問われる
whip むち打つ、叩き込む、とばす、勝つ

 

Stands on shifting sands
The scales held in her hands
The wind it just whips her and wails
And fills up her brigantine sails

不安定な流砂の上に立つ
平等を司る天秤は彼女の手の中にある
風はただ彼女を打ちつけ、悲し気な音を立て
彼女の帆船の帆を満たしている

 

shifting sand 流砂、流動的な状況
wail うめき声をあげる、嘆く、泣き叫ぶ、物悲しい音

brigantine ブリガンティン、帆船の一種


Cleave America, Patriot Flames 1774: The Fate of the Brigantine Peggy Stewart and Those Whose Lives She Touched (English Edition)

 

She’ll carry on through it all
She’s a waterfall
(×2)

彼女はなんだって乗り越えていく
彼女(我々の音楽) は滝だから

 

 

収録アルバム

アルバムジャケットを押すとアマゾンのページへ移動します。

The Stone Roses(1989年)

サイケとダンスとロックが一体となった1stアルバム。イギリスのNME誌は「史上最高の英国アルバム」(2006年版) の1位にあげるなど、特にイギリスで評価が高い作品です。
ジャケットは1968年の「フランスの五月革命」(五月危機) からインスピレーションを得たもので、レモンはその時「警官隊が使う催涙ガスの効果を弱める」と信じられていたそうです。
2009年には20周年記念エディションがリリースされました(画像のリンク先はそちらです)。

 

The Very Best Of The Stone Roses(2002年)

レーベルの垣根を超え、メンバー自らが選曲したベストアルバムです。